唐心 は、沈清源 の記憶喪失、特に雨の日や気分の落ち込んだ時にベッドの下に隠れる癖を心配していた。石暁辞 に相談するが、彼女は何も知らない。唐心 は、沈清源 が病院に来てから心理カウンセリングを担当している丁芳に話を聞きに行くことにする。
一方、石暁辞 はバスで偶然杜凌楓と出会うが、視線が合っただけで会話はなかった。杜凌楓は父の怪我が大したことないことを知り、自分の夢を追い続けることを決意する。
周祖光は、丁芳がある男性と一緒にいるところを目撃し、なぜ離婚を急ぎ、他の男と付き合っているのかと激怒する。丁芳は、周祖光が結婚生活を破綻させた原因だと仮論し、二人はすでに2年間別居しており、自分には自由に行動する権利があると主張する。実は、その男性は丁芳の患者で、何度もアプローチされているが断り続けている。
唐心 は、沈清源 が「ラッキーセブン」の試合、特に観客席で彼を応援していた女の子のことを思い出してくれることを期待していた。沈清源 は試合のことは覚えていたが、観客の中に射撃選手と同じ「ラッキーセブン」がいたことは全く覚えておらず、唐心 は失望する。その後、唐心 は丁芳に沈清源 の状況を相談し、丁芳は沈清源 の記憶喪失は選択的なもので、特定の記憶が彼に恐怖を感じさせるためではないかと推測する。そして、唐心 自身がその「斑点」である可能性があり、交通事故も唐心 と関係があるかもしれないと示唆する。
場面は変わり、珊珊と彼氏がスイカの切り方をめぐって喧嘩になり、唐心 に仲裁を頼もうとするが不在。代わりに沈清源 に相談する。沈清源 の説明で、彼氏は珊珊の気持ちを理解し、二人は仲直りする。その頃、沈清源 はドラゴンフルーツの種を真剣に取り除いていた。唐心 が種を嫌いなことを知っているからだ。それを見た珊珊の彼氏は、自分の至らなさを痛感し、珊珊を連れて病室に戻る。
唐心 がなかなか帰ってこないため、沈清源 は足の怪我を顧みず探しに出かける。珊珊カップルの助けを借りて、看護師や医者の目を逃れることに成功する。唐心 がハリネズミと話していると、突然現れた沈清源 に驚かされる。抜け出してきたことを知った唐心 は彼を責めるが、二人でハリネズミを病院に連れて行き検査すると、泡を吹いていたのはただの生理現象だった。沈清源 はハリネズミに「冬ナツメ」という仮の名前を付け、唐心 はその名前を気に入る。
唐心 と沈清源 はハリネズミを石暁辞 に預けようとするが、その間に石暁辞 は杜凌楓に近づこうとするもブロックされてしまう。唐心 と沈清源 の仲睦まじい様子を見て、石暁辞 は二人の幸せを願う。病院に戻ると、天気が急変し、雷が鳴り響き、病院は停電になる。唐心 は急いで病室に戻ると、沈清源 がベッドの下に隠れて震えているのを見つける。唐心 はしゃがみこんで沈清源 の手を握り、優しく名前を呼び、何か思い出したかと尋ねる。沈清源 は唐心 の手を強く握りしめ、その目には恐怖が浮かんでいた。この瞬間、唐心 は沈清源 の記憶を取り戻す手助けをすることをさらに強く決意する。たとえ未来が不確かでも、この困難な道のりを沈清源 と共に歩む覚悟を決めた。
第29話の感想
第29話は、沈清源 の記憶喪失の謎が深まる回でした。唐心 は彼の過去、特に雨の日の行動や「ラッキーセブン」の記憶について探ろうとしますが、核心には迫れません。丁芳の推測は、視聴者の不安と興味を掻き立てます。
また、石暁辞 と杜凌楓の関係、丁芳と周祖光の離婚問題など、サブキャラクターたちのドラマも並行して描かれ、物語に厚みが増しています。
沈清源 が唐心 のためにドラゴンフルーツの種を取るシーンは、彼の優しさが垣間見え、ほっこりしました。しかし、ラストシーンで雷雨の中、ベッドの下に隠れる沈清源 の姿は、彼の抱えるトラウマの深刻さを暗示しており、今後の展開から目が離せません。唐心 が彼の記憶を取り戻す鍵となるのか、二人の関係がどう進展するのか、非常に気になります。
つづく