丁雲斉は孫三玄を助けて陣を破ることに成功したが、孫三玄は負傷してしまう。この場所は長く留まるには危険なため、丁雲斉は彼を連れて逃げる。周裘海は丁遠山が近くにいると考え、弟子たちに追跡を命じる。駱九天は自ら丁雲斉を追うことを申し出る。孫三玄は丁遠山から丁雲斉に渡すように託された重要な物を彼に渡すが、追っ手が迫っているため、詳しい説明は後回しにし、丁雲斉はひとまずそれを受け取り、安全な隠れ場所を探すことを優先する。
駱九天たちは丁雲斉の行く手を阻み、双方の戦いが始まる。丁雲斉は優勢に戦いを進める。発丘門の人間が近くにいることを察知した丁雲斉は、無双を呼び出し、先ほど孫三玄から渡された物を彼女に託す。孫三玄はその行動を理解できずにいた。その時、覆面をした人物が現れて煙幕弾を投げ、丁雲斉はその隙に孫三玄を連れて逃げる。
丁雲斉は孫三玄を鍾楼に連れて行く。幸い、孫三玄の怪我は大したことはなかった。孫三玄は丁雲斉に、自分が持ってきた竜骨は丁遠山が半年前に人に託して自分に送ってきたもので、それ以来、彼らはまだ会っていないことを告げる。先ほど周裘海たちに奪われた竜骨は偽物だった。
この竜骨は丁家の家宝で、二つで一組となっており、二つ揃って初めて意味をなす。その秘密は丁家の者しか知らない。
孫三玄は、昆墟は五門の根本であり、そこには五門が千百年来守ってきた宝が納められており、丁家が管理しているが、具体的な場所は丁遠山しか知らないと丁雲斉に伝える。
孫三玄は新聞を見て、以前丁遠山が丁雲斉が8歳の時に埠頭で水に落ちたことを話していたのを思い出し、待ち合わせ場所を推測したが、待ち伏せに遭ってしまった。丁雲斉は煙幕弾を投げた覆面の人物が父親ではないかと疑う。
孫三玄は丁雲斉に天官を継いでほしいと願うが、丁雲斉は乗り気ではない。彼が五門に入らなかったのは、かつて母親と五門に入らず、天官にもならないと約束したからだった。
駱九天は兄から任された任務を果たすことができず、家に帰ると駱雲松に罰を受ける。妹の楚風鈴がとりなしたおかげで、駱九天はひどい目に遭わずに済んだ。駱雲松は駱九天に失望していた。彼と駱九天は実の兄弟ではなく、駱九天の父親が彼を養子にし、楚風鈴ともども良く面倒を見てくれたため、駱九天を実の兄弟のように思っていた。普段のだらしない様子を見て、駱雲松は我慢できなくなっていた。
駱雲松は駱九天を連れて太乙銭荘へ向かう。昨晩、無双が自分の住所を漏らしたため、彼らの目的は無双を見つけ、昨晩丁雲斉が彼女に渡した物を手に入れることだった。周裘海に会うと、駱雲松は今回の目的は周裘海を手伝い、五門の内部の問題を処理することだと明言する。彼は無双を囮にして丁雲斉をおびき出すつもりだが、無双の安全は保証すると言う。
周裘海は耄碌しておらず、丁雲斉は五門の人間ではないが、天官の後継者であるため、この「取引」には応じない。
第2話の感想
「天官の継承者 ディン・ユンチー ~秘宝と愛の物語」第2話は、アクションと謎解きがさらに加速し、物語の深みが増した回でした。丁雲斉が父親から託された竜骨を巡る攻防は、スピーディーな展開で目が離せません。特に、丁雲斉が機転を利かせて無双に竜骨を託すシーンは、彼の賢さと冷静さが際立っていました。
また、覆面の人物の登場により、物語に新たな謎が加わりました。この人物が丁雲斉の父親なのか、それとも別の勢力なのか、今後の展開が非常に気になります。
一方で、駱九天の未熟さや、それに対する駱雲松の葛藤も描かれ、人間ドラマとしても見ごたえがありました。五門内の複雑な人間関係や、それぞれの思惑が絡み合い、物語に厚みを与えています。
丁雲斉が天官を継ぐことを拒む理由や、母親との約束など、彼の過去も徐々に明らかになり、キャラクターへの感情移入が深まりました。無双との関係も気になるところで、今後のロマンス展開にも期待したいです。
つづく