駱九天は、清朝の古墓盗掘が露見することを恐れ、駱雲松に知られれば自分の立場が危うくなると考えました。そこで、彼はこの罪を部下に擦り付けることで、自分が疑われるのを避けようとします。
一方、無双は竜骨を紛失したことに責任を感じていました。竜骨を取り戻すため、彼女は単身、危険を顧みず駱府に忍び込みます。しかし、誤って楚風鈴の部屋に侵入してしまい、そこで黒姑と対峙することに。実力差は明らかで、無双はすぐに捕らえられてしまいます。しかし、楚風鈴は無双の名前を聞いて喜びます。兄から褒められていた通り、無双は美しく、武術の腕も立つようです。楚風鈴は無双を引き留めて一緒にお茶を飲み、話をしたいと言います。二人とも竜骨を探すという共通の目的を持っていたからです。
楚風鈴は無双と友達になりたいと思い、香水をプレゼントします。二人は意気投合します。
丁雲斉は、三斤から無双がしばらく外出していると聞き、彼女が駱府に行ったのではないかと推測します。駱府へ迎えに行くと、案の定、無双を見つけますが、楚風鈴と親しげにしている様子に驚きます。
約束通り、丁雲斉は駱家の晩餐会に出席します。彼は一人で駱家の三人に立ち向かいます。楚風鈴は丁雲斉と協力して昆崙墟を探し出し、国家に献上したいと考えています。彼女は自分の身分を明かし、帰国後は夫人のために働き、戦争で疲弊した祖国のために尽力したいと言います。昆崙墟の財宝を国家に献上すれば、人々の暮らしは豊かになるはずだと。楚風鈴の言葉に、同席していた他の者たちは驚きますが、駱雲松は笑いながら妹を全面的に支援すると表明します。
晩餐会は無事に終わりますが、丁雲斉は協力に同意せず、竜骨も取り戻せませんでした。彼は駱府を出て、外で待っていた孫三玄、三斤、無双たちと合流します。竜骨は取り戻せなかったものの、危険な目に遭わずに済んだため、この件は改めて対策を練ることにします。
帰り道、丁雲斉たちは何者かに尾行されていることに気づきます。彼らは駱雲松が差し向けた者たちで、変装していましたが、見破られてしまいます。丁雲斉たちは四手に分かれて鍾楼に戻ります。丁雲斉を尾行していた者たちは覆面をした男に襲われ、気絶させられます。丁雲斉はこの男が父親の友人ではないかと疑いますが、男は答えずに立ち去ります。一同は無事に尾行を振り切りますが、三斤だけは尾行をまけると自信満々で家に入ったところ、謎の男が現れます。この男は駱雲松の手下でした。
手下は丁雲斉の住所を駱雲松に報告します。丁雲斉はフランス租界に住んでいるため、駱雲松は簡単には手出しできず、密かに監視することにします。駱九天は駱雲松から監視を命じられますが、道中で無双を見つけ、彼女を駱府に騙して連れて行くことを思いつきます。彼は冗談を交えながら、竜骨を渡すから家に来るようにと無双に嘘をつきます。
世間知らずで疑うことを知らない無双は、駱九天が本当に竜骨をくれると思い込み、彼について駱府に行ってしまいます。駱府に著くと、駱九天は彼女に薬入りの飲み物を飲ませようとします。無双は最初は断りますが、楚風鈴がいつも飲んでいるものだと聞き、興味を持って二口ほど飲んでしまい、気を失ってしまいます。
無双が車で入ってくるところを門番が見ており、彼はこのことを家政婦の黒姑に報告します。門番が無双だと気づき、黒姑は異変を察知し、急いで様子を見に行きます。
第6話の感想
第6話では、物語が大きく動き出す予感がしました。無双の単独行動や、丁雲斉と楚風鈴の出会い、そして駱家の晩餐会と、息つく間もない展開に目が離せません。特に、無双と楚風鈴が意外な形で友情を育む様子は微笑ましく、今後の展開に期待が持てます。
しかし、駱九天の策略によって無双が危険な状況に陥ってしまい、ハラハラさせられました。黒姑がいち早く異変に気づいたのは救いですが、無双の安否が非常に心配です。
また、丁雲斉は冷静沈著に対応していましたが、駱雲松の策略は巧妙で、油断ならない状況が続きます。覆面の男の正体や、三斤に近づく謎の影など、新たな謎も登場し、物語はますます深みを増しています。
つづく