雲嬌うんきょうは深い悲しみに暮れていました。その夜、慕容蔵ぼようぞうが彼女を訪ね、皇帝が戸将軍こしょうぐんを流罪に処すことに同意したものの、現時点では死罪にはできないと告げます。雲嬌うんきょうは落胆を隠せませんが、慕容蔵ぼようぞう戸将軍こしょうぐんを簡単に許すつもりはありません。

戸将軍こしょうぐんはなおも仮論し、皇帝に謁見を求めますが、慕容蔵ぼようぞうは一切の機会を与えません。宦官が戸将軍こしょうぐんの処遇に関する聖旨を発表すると、戸将軍こしょうぐんは都が鎮国公ちんこくこうの支配下にあることを理由に、自分は助かるはずだと主張します。流罪で命は助かったと安堵する戸将軍こしょうぐんに、慕容蔵ぼようぞうは剣を手に、ゆっくりと近づき、彼を恐怖に陥れます。

慕容蔵ぼようぞうが目の前に迫り、戸将軍こしょうぐんは叫び声を上げます。慕容蔵ぼようぞうは剣で自分の手を傷つけ、戸将軍こしょうぐんが逃亡を図り、自分を傷つけたと公言します。驚いた戸将軍こしょうぐんは必死に否定しますが、これは慕容蔵ぼようぞう富貴ふうきの仇を討つための口実でした。

その場にいた全員が、戸将軍こしょうぐんが逃れられないと悟ったと証言します。慕容蔵ぼようぞう富貴ふうきが命がけで持ち帰った証拠品を取り出し、戸将軍こしょうぐんはなおも「慕容蔵ぼようぞうの犬を殺しただけだ」と仮論します。慕容雪ぼよう せつは、家族全員が戸将軍こしょうぐんの一味に殺されたことを思い出し、今回の件は富貴ふうきだけでなく、沐家全員の仇討ちであると訴えます。

慕容蔵ぼようぞうの顔は血まみれですが、戸将軍こしょうぐんは死の間際に雪晴せつせい宛ての手紙を残し、本物の雪晴せつせい郡主は見つかったはずで、恐らく慕容蔵ぼようぞうの側にいる雲嬌うんきょうだろうと告げます。雪晴せつせいは、雲嬌うんきょう慕容蔵ぼようぞうだけでなく、自分の郡主の地位まで奪おうとしていることに激怒します。

雲嬌うんきょう富貴ふうきが殺された場所で彼を弔います。そこへ侍女が、雪晴せつせい雲嬌うんきょうの出生に関わる重要な話があると告げに来ます。

第17話の感想

「翡翠の恋~占いから始まるロマンス~」第17話は、息を呑む展開の連続でした。まず、慕容蔵ぼようぞう戸将軍こしょうぐんに対して見事な復讐を遂げるシーンは圧巻。自分の手を傷つけるという捨て身の行動で、戸将軍こしょうぐんを罠にはめ、見事に富貴ふうき、そして沐家一族の仇を討ちました。彼の冷酷さ、そして内に秘めた激情が垣間見え、非常に印象的でした。

一方で、物語は新たな局面を迎えます。戸将軍こしょうぐんが死の間際に残した手紙によって、雲嬌うんきょうが実は雪晴せつせい郡主である可能性が浮上。雲嬌うんきょう雪晴せつせい、二人の女性の運命が複雑に絡み合い、今後の展開から目が離せません。特に、雪晴せつせい雲嬌うんきょうに対して抱く嫉妬と怒りが、どのような波乱を巻き起こすのか、非常に気になります。

つづく