都に戻った鎮国公ちんこくこうは、城門に弔るされた戸将軍こしょうぐんの遺体を見て激怒する。一方、慕容蔵ぼようぞうは以前から探していた重要な腕輪を見つけ出し、雲嬌うんきょうの腕につける。その腕輪が触れた瞬間、雲嬌うんきょうは不思議な感覚に襲われ、慕容蔵ぼようぞうに迫る危機を予感する。恐ろしくなった雲嬌うんきょうだが、慕容蔵ぼようぞうの頬に触れようとした時、突然雪が降り始める。雲嬌うんきょうは、未来を予知する必要はないのかもしれないと悟る。

降りしきる雪の中、雲嬌うんきょう慕容蔵ぼようぞうの手を強く握りしめ、共に美しい景色を眺める。そして、何か言いたいことはないかと尋ねる。二人が見つめ合う中、部下が鎮国公ちんこくこうの帰還を告げに来る。慕容蔵ぼようぞうはやむを得ず、雲嬌うんきょうとの甘いひと時を中断し、皇宮へ向かう。

宮殿に入るなり、鎮国公ちんこくこう慕容蔵ぼようぞうを重罪だと激しく非難する。しかし、慕容蔵ぼようぞうは民衆からの告発状を提出し、自身の潔白を証明する。だが、鎮国公ちんこくこうは既によう太医を密かに殺害しており、慕容蔵ぼようぞうが宦官ではないと主張し、彼の地位を貶めようとする。激怒した慕容蔵ぼようぞうは剣を抜き鎮国公ちんこくこうに向けるが、皇帝が仲裁に入り、衝突は避けられる。

その時、雪晴せつせいが侍女に扮した女性を連れて現れる。その侍女は実は雲嬌うんきょうであり、鎮国公ちんこくこうに近づき慕容蔵ぼようぞうを守る機会を伺うため、わざと侍女の姿で現れたのだった。雲嬌うんきょうが立ち去ろうとした時、鎮国公ちんこくこうは彼女を呼び止める。これは全て雲嬌うんきょうの計画の一部であり、鎮国公ちんこくこうの注意を引き、慕容蔵ぼようぞうを守るための足がかりを得ようとしていた。

第19話の感想

「翡翠の恋~占いから始まるロマンス~」第19話は、緊迫感とロマンスが入り混じった怒涛の展開でした。鎮国公ちんこくこうの帰還と戸将軍こしょうぐんの死、そして慕容蔵ぼようぞうへの追求は、物語に緊張感をもたらしました。特に、慕容蔵ぼようぞうが剣を抜くシーンは、彼の怒りと絶望が伝わってきて、ハラハラさせられました。

一方、雲嬌うんきょう慕容蔵ぼようぞうの雪の中のシーンは、美しくも切ないロマンチックな場面でした。雲嬌うんきょうが未来を予知する力よりも、今この瞬間を大切にしたいという気持ちに共感しました。二人の絆が深まるほど、その後の展開が心配になります。

雲嬌うんきょうが侍女として宮廷に潜入したことは、彼女の賢さと勇気を示すとともに、今後の波乱を予感させます。鎮国公ちんこくこうとの対面は、物語の大きな転換点になるかもしれません。

つづく