慕容蔵ぼようぞうは自分の屋敷に戻り、屋敷全体に提灯を灯させた。雲嬌うんきょう慕容蔵ぼようぞうに連れられて屋敷に戻り、初めて見る景色に興味津々だった。雲嬌うんきょうは花火を見るのが一番好きだと言う。慕容蔵ぼようぞうには富貴ふうき安康あんこうという二人の有能な部下がおり、雲嬌うんきょうはその名前を聞いて思わず笑ってしまう。富貴ふうき雲嬌うんきょうに、ここでは男女の区別はないと告げ、著替えさせようとする。雲嬌うんきょうも機転を利かせ、すぐに慕容蔵ぼようぞうを「お義父様」と呼んだ。

雲嬌うんきょうは隙を見て屋敷から逃げ出そうとするが、占いの結果、どうしても出られないことがわかる。それでも諦めきれない雲嬌うんきょうは、夜に自分の法器を使って仙姑せんこ殿に戻ろうとする。しかし、出発しようとした時、ある場所に灯りが灯っていることに気づく。好奇心に駆られた雲嬌うんきょうが見に行くと、慕容蔵ぼようぞうが父親を祀っており、「必ず仇を討つ」と誓っていた。慕容蔵ぼようぞうがこちらを見ていることに気づき、雲嬌うんきょうは驚いて夢から覚める。

雲嬌うんきょうはなぜいつも慕容蔵ぼようぞうが夢に出てくるのかと不満を漏らすが、なんと慕容蔵ぼようぞうはすでに部屋に来ていた。慕容蔵ぼようぞうは金針で脅し、雲嬌うんきょうは慌てて土下座して許しを請う。どうやら雲嬌うんきょうはこの金針をとても大切にしているようだ。慕容蔵ぼようぞう雲嬌うんきょうに「吉祥きっしょう」という名前を付ける。雲嬌うんきょうは金針のために非常に従順になるが、心の中では不満でいっぱいだった。

慕容蔵ぼようぞうは皇帝に謁見し、最近の仕事について報告する。戸将軍こしょうぐん慕容蔵ぼようぞうと互いに仮目しており、慕容蔵ぼようぞうを嘲笑する。雲嬌うんきょうの屋敷での仕事は蝋燭を灯すことだった。仲間から、慕容蔵ぼようぞう夜狂症やきょうしょうを患っているため、屋敷中にたくさんの蝋燭を灯す必要があると聞かされる。

戸将軍こしょうぐんの娘、雪晴せつせいはずっと慕容蔵ぼようぞうを慕っていたが、屋敷に来ることを禁じられていた。雪晴せつせいはわざと部下を罰し、雲嬌うんきょうは慌てて止めに入る。雲嬌うんきょうが仮論しようとすると、雪晴せつせいは匕首で雲嬌うんきょうを刺そうとするが、慕容蔵ぼようぞうがその匕首を手で掴んで阻止した。

第2話の感想

「翡翠の恋~占いから始まるロマンス~」第2話は、雲嬌うんきょう慕容蔵ぼようぞうの屋敷での生活に順応しようとしながらも、様々な出来事に巻き込まれる様子が描かれていました。慕容蔵ぼようぞうの過去や秘密が少しずつ明らかになり、物語に深みが増しています。特に、慕容蔵ぼようぞうが父親を祀るシーンは印象的で、彼の抱える葛藤や復讐心を感じさせました。

雲嬌うんきょうのキャラクターも魅力的です。金針のために慕容蔵ぼようぞうに従順なふりをする一方で、心の中では仮発している様子がコミカルに描かれています。また、占いで逃げ出せないと知りながらも諦めない芯の強さも持ち合わせています。

慕容蔵ぼようぞう雲嬌うんきょうの関係性の変化も見どころです。最初は脅迫めいた形で始まった二人の関係ですが、雲嬌うんきょうが「吉祥きっしょう」という名前を与えられ、少しずつ距離が縮まっていく様子が丁寧に描かれています。

つづく