呉玉琳が庭に入ると、空から花びらが舞い落ちてきた。宋巍が部下たちと花びらを撒き、さらにはミルクティーまで用意していたのだ。呉玉琳は表向きにはそのミルクティーを絶賛するものの、心の中では二度と飲みたくないと思っていた。
そこへ、宋巍が舒捨予を連れてくる。舒捨予は、呉玉琳の女性らしい姿にとても驚く。今日はちょうど呉玉琳の誕生日だったので、皆で集まって祝うことになった。宋巍は宋奕をそれ以上責めず、呉玉琳は心の中で舒捨予と宋巍こそがお価合いの二人だと考える。
呉玉琳の誕生日を祝うため、宋巍はロマンチックな誕生日の宴を用意し、自分自身もその準備に感動するほどだった。呉玉琳ももちろん、深く感動する。舒捨予の才能を披露するため、呉玉琳は彼女に琴を弾くように提案する。しかし、宋巍は音楽を聴くことに集中せず、そっと呉玉琳の手を握る。その様子を余美人が見て、二人は仲睦まじい夫婦だと褒める。宋奕はその様子を見て面白くなく、酒を多く飲んでしまう。
酒を飲むうちに、誰が绣球を受け取ったことがあるかという話題になる。結果、呉玉琳だけが経験者だった。そのため、呉玉琳はくじ引きで罰ゲームを受けることになり、一壺の酒を飲むことになる。呉玉琳がまだ酒壺に手を伸ばしていないうちに、宋奕と宋巍が同時に手を伸ばして酒壺を奪い合う。場は一時、混乱し滑稽な雰囲気になる。
その後、皆はそれぞれの物語や面白い話を共有し始める。呉玉琳は自身の過去の経験を語り、皆は彼女の性格や背景をより深く理解する。宋巍もこの誕生日の宴のためにした準備について語り、皆は彼の真心と誠意を感じる。舒捨予は才能を披露し、皆の拍手の中で美しい曲を演奏する。宋巍は熱心に聞いていなかったが、舒捨予の演奏は皆から賞賛された。
夜が更け、宴もお開きに近づく。皆は少し酔いが回り、雰囲気はさらに打ち解けたものになる。宋巍と呉玉琳は手をつないで庭を散歩し、この貴重な静かな時間を楽しむ。宋奕は傍らでその様子を黙って見つめ、祝福と複雑な感情を抱く。舒捨予は宋奕の気持ちを察したのか、彼に話しかけ、心の不快さを和らげようとする。
部屋に戻り、皆は引き続きおしゃべりをし、過去の日々を思い出し、未来の生活を展望する。呉玉琳は友人たちからの温かさと支えを感じ、心の孤独感が徐々に消えていく。宋巍も呉玉琳への感情が単なる感謝だけでなく、より深い依存と愛情であることに気づく。彼は今後、呉玉琳と過ごす一瞬一瞬を大切にしようと決意する。
最後に、夜が更けて静まり返ると、客たちは次々と帰っていき、宋巍と呉玉琳の二人だけが残る。彼らは庭に座り、星空を見上げ、お互いの夢や希望について語り合う。この特別な夜、二人の心の距離はさらに近づき、まるで世界には二人しかいないかのようだった。この瞬間は、呉玉琳にとっても宋巍にとっても、かけがえのない忘れられないものとなる。
第15話の感想
「奥さまは悪女~城主が愛した花嫁の秘密~」第15話は、呉玉琳の誕生日を祝う宴が中心に描かれ、登場人物たちの関係性がより深まるエピソードでした。宋巍が用意したロマンチックな演出や、呉玉琳への想いが溢れる行動は、見ていて微笑ましかったです。特に、手を握るシーンは、二人の距離が縮まっていることを象徴していました。
一方で、宋奕の複雑な心情や、舒捨予の優しさも印象的でした。宋奕は呉玉琳と宋巍の関係を祝福しつつも、どこか寂しげな表情を見せており、彼の心情が丁寧に描かれていました。舒捨予は、そんな宋奕を気遣い、彼の心を和らげようとする姿が心に残ります。
宴の後半では、それぞれの過去や想いが語られ、キャラクターたちの人間味がより深く掘り下げられました。呉玉琳の過去のエピソードや、宋巍の宴の準備にかけた想い、そして舒捨予の美しい演奏など、見どころ満載でした。
つづく