宋巍が呉玉琳の元を訪れた時、彼女はちょうどミルクティーを作り終えたところだった。宋巍が突然訪ねてきた理由は分からなかったが、呉玉琳は自分が作ったミルクティーを彼に見せびらかしたくてたまらない。しかし、宋巍は濁った液体を見て飲むのをためらう。そこで、呉玉琳は甘えて一口飲むように促す。甘える呉玉琳を拒めず、宋巍は一口飲んでみる。すると、意外にも美味しいミルクティーに思わず笑みがこぼれる。普段、厨房に立つことのない彼女が、こんなにも美味しいミルクティーを作れることに驚いたのだ。
その頃、辰美人は呉玉琳に感謝するどころか、化粧を施されたことを侮辱だと感じていた。そして、わざわざ人を遣わして宋巍を呼びつける。辰美人が呼んでいると聞き、呉玉琳は慌てて宋巍を突き放し、辰美人の元へ行くように促す。しかし、呉玉琳が突き放そうとすればするほど、宋巍は彼女に近づきたくなるのだった。宋巍は呉玉琳をじりじりと追い詰める。呉玉琳は驚いて後ずさりし、危うく転びそうになるが、宋巍に抱きとめられる。しかし、呉玉琳がすぐに彼の腕から逃れようとしたため、宋巍はあっさりと手を離し、呉玉琳は床に倒れ込んでしまう。この衝撃で、呉玉琳は現代に戻り、機に突っ伏して眠っている許兮兮の姿を見る。呉玉琳は急いで小説の中の抜け道がどこにあるのか確認しようとするが、すぐにまた宋巍のそばに戻ってしまう。この出来事で、呉玉琳は現実と夢の区別がつかなくなり始める。
宋巍は、呉玉琳が以前刺客に襲われて以来、人が変わったように感じ、ますます彼女に興味を持つようになる。一方、呉玉琳は宋巍に早く立ち去るよう促し、宋奕に会って抜け道のことを聞きたいと焦っていた。
翌日、呉玉琳は自分で作ったミルクティーを各妃嬪に届けに行く。武術の心得がある余美人にも届けに行くが、余美人は全く相手にせず、呉玉琳が去った後、ミルクティーを池に捨ててしまう。
帰り道、呉玉琳は誰かに後をつけられているような気配を感じるのだった。
第5話の感想
第5話は、呉玉琳と宋巍の関係が大きく動き出す回でした。ミルクティー作りを通して見せる呉玉琳の可愛らしい一面と、そんな彼女に惹かれていく宋巍の心の変化が丁寧に描かれていました。特に、宋巍が呉玉琳を追い詰めるシーンは、二人の距離が縮まるドキドキ感と同時に、呉玉琳が現代と行き来するきっかけとなる重要な場面で、ハラハラさせられました。
また、辰美人との対比も面白く、呉玉琳の天真爛漫さがより際立っていました。しかし、他の妃嬪たちへの気遣いを見せる一方で、余美人には冷たくあしらわれるなど、後宮での人間関係の難しさも垣間見えました。
最後に、呉玉琳が誰かにつけられているような描写があり、次回の展開が気になる終わり方でした。現実と夢の区別がつかなくなってきた呉玉琳が、今後どうなっていくのか、目が離せません。
つづく