宋巍(そうぎ)は寝床で眠れずにいた。頭の中は呉玉琳(ごぎょくりん)のことでいっぱいで、自分でもどうしたのか分からなかった。
呉玉琳は酔い覚ましの汁物を飲んで少し落ち著いた後、自ら鍵を探しに行く。緑萝(りょくら)に頼んで門の守衛を遠ざけ、宋巍の寝室に忍び込む。あたりを探し回るが見つからず、もしかしたら宋巍が持っているのではないかと疑う。再び宋巍のそばに忍び寄り、眠っている宋巍の体を探り始めるが、顔を見ることができない。宋巍は呉玉琳の手を握った。
そこへ尤勇(ゆうゆう)がやって来て、二人の侍衛が緑萝と一緒に耳飾りを探しているのを見つけ、宋巍のそばにいないことを叱る。尤勇が城主に報告しようとしたため、緑萝は慌てて尤勇の手を掴むと、袖から鍵が落ちた。部屋から驚きの声が上がり、皆が駆けつけると、宋巍が呉玉琳の胸の中で庇護を求めている。何を見たのかひどく怯えており、呉玉琳は優しく宋巍の頭を撫でて慰めていた。
緑萝と呉玉琳が部屋を出た後、緑萝は先ほどの部屋での出来事を尋ねる。呉玉琳は、宋巍に見つかって何をしているのかと問われたが、突然ネズミが出てきたため、宋巍が驚いて抱きついてきたのだと説明する。緑萝は、もし宋奕(そうえき)のことがなければ、呉玉琳と宋巍は仲睦まじい夫婦に見えるだろうと言う。
緑萝は鍵を見たことも呉玉琳に話す。呉玉琳は、どうやって尤勇から鍵を取り出すか考えていたが、先ほどの宋巍の怯えた様子を思い出し、思わず大笑いしてしまう。その笑い声は、他の人々に聞こえてしまった。
第9話の感想
第9話は、呉玉琳と宋巍の関係が少しずつ変化していく様子がコミカルに描かれていて、とても面白かったです。宋巍が呉玉琳に抱きつくシーンは、普段の彼からは想像できない姿で、そのギャップに笑ってしまいました。また、呉玉琳が鍵を探すために宋巍の寝室に忍び込むシーンは、ハラハラドキドキしながら見守りました。
一方で、緑萝が呉玉琳と宋巍の関係を誤解している様子も、今後の展開を期待させます。尤勇から鍵をどうやって手に入れるのか、呉玉琳の作戦にも注目です。全体的に、コメディ要素とサスペンス要素のバランスが良く、次回の放送が待ち遠しくなるようなエピソードでした。
つづく