崔静は関係する医療スタッフを集め、晏輝の治療方針について会議を開いた。白及は、晏輝の心嚢液貯留は林逸の以前の手術による出血が原因であると疑い、再手術を提案する。しかし、方筱然は心嚢液貯留は出血によるものではないと考え、再手術に仮対した。林逸は方筱然の意見を支持し、周筱風も熟考の末、保存療法を選択し、まず晏輝に利尿処置を行うことを決定する。崔静は心臓内科にこの件を任せるが、この決定に白及は動揺し、倒れそうになる。事態を収拾するため、周筱風は自らこの任務を引き受け、24時間以内に解決すると約束する。崔静はさらに、方筱然に周筱風の補佐を指示する。
会議後、白及は周筱風に、この難題を引き受けるべきではなかったと責める。もし保存療法が失敗すれば、彼自身が窮地に陥るからだ。周筱風は、晏輝に万が一のことがあれば、心臓内科と心臓外科の両方が責任を問われることを心配している。白及が晏輝をハイブリッド手術室に入れたのは、全ての人に隠れて事を進めるためだったが、崔静には既に知られていた。方筱然が製御室に行ったことを聞いた白及は、彼女が崔静に密告したのではないかと疑うが、周筱風は彼女を弁護する。
その後、周筱風、林逸、方筱然の3人は交代で晏輝のそばに付き添う。晏輝はなかなか排尿できなかったが、林逸が交代を申し出て、3人で交代で看病することに同意する。林逸は、晏輝は白及の低侵襲インターベンションではなく、自分の手術を受けるべきだと考えていた。ある夜、3人の懸命な努力が実を結び、晏輝は自力で排尿を始め、心嚢液は完全に吸収され、各生理指標も正常に戻る。林逸は晏輝の回復を祝い、晏輝は指でVサインを作って応える。
一方、方筱然は周筱風に、検査科の蕭医師から故意に嫌がらせを受けていることを打ち明ける。仕事の後、林逸と周筱風は偶然にも蕭医師との試合に参加し、見事な連携で勝利を収め、蕭医師を激怒させる。
帰宅後、方筱然は父親の 方竹清にこの2日間の出来事、特に周筱風がどのように窮地を救ったかを話す。うっかり、方筱然は周筱風が彼女に心エコー装置を胸痛センターに届けさせたことで、白及が晏輝に無断で低侵襲インターベンションを行った事実を発見したことを漏らしてしまう。方竹清はすぐに周筱風の真意を理解する。
学生の沈龍が曹諾亜を見舞いに来る。彼が心臓移植センターで働いていることを知った曹諾亜は、夜通し林逸に連絡を取り、兄の症例を沈龍に送ってくれるよう頼む。林逸は快諾する。同時期、ある老人が遺伝性疾患が息子に影響することを心配し、息子を連れて検査に来る。一連の検査の結果、息子に問題がないことが確認され、父子は安心して帰路につく。
晏輝は方筱然に林逸の態度が悪いと不満を漏らすが、方筱然は林逸をかばう。晏輝は方筱然に高給で自分の医療顧問になってほしいと提案するが、彼女は丁重に断る。彼らの会話を聞いた林逸は、方筱然を食事に誘い、場を和ませる。
林逸は、なぜ方筱然が母親の跡を継いで心臓外科医にならず、集中治療室を選んだのか興味を持つ。二人は意気投合し、それぞれの経験や医学を選んだ理由を語り合う。話が深まるにつれ、二人はもっと早く出会いたかったと感じる。一方、沈龍は林逸の兄の症例を詳しく調べたが、彼にもどうすることもできなかった。しかし、彼は林逸に定期的な健康診断を受け、風邪などを引かないように注意するよう忠告し、林逸を落胆させる。
江峻岭は林逸が連日徹夜で働いていることに気づき、健康に注意するよう促す。彼はまた、林逸に晏輝に謝罪するよう勧めるが、林逸は断固として拒否する。彼は、もし自分がすぐに手を打たなかったら、晏輝は手術台で死んでいただろうと考えている。江峻岭は大局を考えて林逸を説得しようとし、曹諾亜の事まで持ち出すが、林逸は怒ってオフィスを出て行く。オフィスに戻った林逸は一人で怒りを抱えていると、周筱風は林逸がわざと晏輝を冷遇していると指摘し、激しい口論になる。
第11話の感想
第11話は、晏輝の治療を巡る医師たちの葛藤と、それぞれの思惑が交錯する緊迫した展開でした。白及の焦りや、周筱風の冷静な判断、そして林逸の信念がぶつかり合い、医療現場の厳しさを改めて感じさせます。
特に印象的だったのは、周筱風が方筱然を利用して白及の不正を暴くシーンです。周筱風の策略家としての一面が垣間見え、物語に深みを与えています。また、林逸と方筱然、周筱風の3人が協力して晏輝を救う場面は、チーム医療の重要性を再認識させてくれました。
つづく