楊桂蘭の救命処置のため、各科の医師たちが交代で懸命に治療にあたる。薔薇は非常に心配し、方筱然に救命結果を教えてくれるよう頼む。もし楊桂蘭が助からないなら、最期を共に過ごしたいと願う。陳玥は楊桂蘭のために献血し、体調が悪いにも関わらず手術室の外で待機していた。
医療スタッフは徹夜で14時間も救命処置を行い、楊桂蘭を死の淵から救い出す。陳玥は朝早く皆に朝食を差し入れ、自分が周筱風の友人だと自己紹介し、同僚たちを驚かせる。周筱風の冷淡な性格を知る彼らは、彼に異性の友人がいることに意外な思いを抱く。周筱風は陳玥を呼び出し、楊桂蘭への献血に感謝する。陳玥は会議のため、周筱風に別れを告げ急いで病院を後にする。
周筱風は会議で林逸と共に僧帽弁クリップ手術を行うと発表。崔静は彼らに協力を促す。白及は薔薇の手術を自ら行うと申し出るが、周筱風は薔薇を失望させたくない、そして何としても彼女を救いたいという思いから、自分が手術を行うと主張。白及は強く仮対できず、心の中で激しい嫉妬を覚える。
林逸は周筱風と白及が手術を奪い合っていることを知り、周筱風を見直す。方筱然は毎日帰宅後、父の 方竹清に楊桂蘭の病状を報告し、林逸の様々な失敗談を話す。方竹清は方筱然が林逸を好きだと見抜くが、方筱然は否定する。小睿はネットで豚の心臓を移植した人がいるという記事を見つけ、林海は興味を示すが、林逸は現実的ではないと説明する。
方筱然は林逸に惹かれ始め、彼のSNSを常にチェックするようになる。楊桂蘭の病状が悪化し意識を失う。検査の結果、頭蓋内出血と判明。医療スタッフは全力を尽くすが、手の施しようがなく、楊桂蘭は亡くなる。方筱然はすぐに薔薇に知らせ、薔薇は周筱風に楊桂蘭を助けてくれと懇願するが、周筱風は彼女を慰め、楊桂蘭と二人きりでお別れをするように言う。花児おじいさんはずっと泣き叫び、まるで何か不幸なことが起きたのを察知しているかのようだった。
薔薇は楊桂蘭に歌を歌って送り出す。楊桂蘭の面影が鮮明に思い出されるが、今はもういない。その場にいた全ての医療スタッフは心を打たれる。方筱然は悲しみに暮れて泣き、林逸は彼女に食事を買い、そっと寄り添う。周筱風は方筱然に現実を受け入れるよう諭すが、彼女は涙を抑えきれない。一人階段に座って涙を流していると、林逸が来て彼女に寄り添い、彼女は林逸の肩に顔を埋めて号泣する。薔薇はベッドに座り悲しみに沈んでいると、周筱風が様子を見に来る。薔薇は明日手術を受けることを決意する。周筱風は方筱然がひどく泣いているのを見て、そっと立ち去り、林逸に明日薔薇の手術を行うことをメッセージで伝える。
葬儀場から楊桂蘭の遺体を迎えに来る。林逸と周筱風たちは霊柩車が遠ざかるのを見送り、心を痛める。林逸はすぐに手術に取り掛かり、手術は無事に成功。周筱風は林逸からのメッセージを受け取り、安堵する。周筱風はスマホで方竹清の小児先天性心疾患に関する講演を見て、楊桂蘭が生前に言っていた言葉を思い出し、後悔したくないと、夜通し方竹清を家の前で待つ。
方竹清は遅くに仕事を終え、周筱風と庭で話をする。彼女は周筱風の幼い頃の様々な面白いエピソードを語り、周筱風は勇気を振り絞って「ありがとう」とだけ伝える。方竹清はその3文字の意味を理解し、感動の涙を流す。周筱風は亡くなったばかりの楊桂蘭を思い出し、彼女が生前にくれた飴を取り出して食べるが、心は苦しみに満ちており、涙が溢れ出す。
第21話の感想
『問心』第21話は、まさに波乱万丈の展開でした。楊桂蘭の生死をかけた闘い、そして訪れる悲しい別れは、涙なしには見られませんでした。医療チームの懸命な努力、薔薇の深い悲しみ、そして方筱然と林逸の心の交流など、登場人物たちの感情が繊細に描かれており、深く心を揺さぶられました。特に、楊桂蘭の死に直面した人々の姿は、生と死、そして医療の現場の厳しさを改めて考えさせられます。
また、周筱風と方竹清の関係にも進展があり、感動的なシーンとなりました。周筱風が勇気を出して伝えた「ありがとう」の言葉には、感謝だけでなく、様々な感情が込められているように感じました。楊桂蘭の死を乗り越え、新たな一歩を踏み出そうとする人々の姿に、希望を感じさせる回でもありました。次話以降、薔薇の手術、そしてそれぞれのキャラクターがどのように成長していくのか、目が離せません。
つづく