周筱風は、陳玥をイギリスに送り届けるために休暇を取ろうとするが、まだビザを取得していない。彼は陳玥に何度も念を押し、仕事のために自分の健康を疎かにしないよう忠告する。また、方筱然の検査結果をすぐに知らせるよう促す。食後、周筱風は陳玥を家まで送る。陳玥は涙ながらに別れを惜しみ、最近の周筱風の変化に気づいていると話す。手術後はすぐに連絡をくれるようになり、生活の中の美しい瞬間を共有してくれるようになった。しかし、二人の関係は既に方向がずれており、周筱風はもはや陳玥が最初に思い浮かべる人ではなくなっている。周筱風と陳玥は涙ながらに別れる。
白及は職務犯罪の疑いで東江市紀律検査委員会に逮捕される。彼は白衣を脱いで周筱風に渡し、周筱風は更衣室に走って白及に上著を持ってくるが、彼が連行されるのをただ見ていることしかできない。白及が逮捕されたことはすぐに病院中に広まり、同僚たちは白及が製薬会社の担当者から賄賂を受け取ったのではないかと噂する。同時に、方竹清も優創の候補者である白及からの贈り物を受け取ったことで、調査に呼ばれる。方筱然は周筱風に電話で知らせ、周筱風は方筱然を連れて紀律検査委員会へ事情を聞きに行く。
白及は方竹清に誕生日プレゼントとしてコップを贈ったが、方竹清は翌日それを白及に送り返していた。白及の選考課題は独特で斬新であり、方竹清が高い評価をしない理由はない。白及が周筱風に託した贈り物について、方筱然は周筱風に累が及ぶことを心配するが、方竹清は調査チームに周筱風とは全く関係ないと説明済みだった。周筱風と方筱然は方竹清を家に連れ帰る。
林逸は、亡くなった父・林海が生前に撮影した写真を見つける。そこには美しい花や景色、そして息子・小睿との日常の瞬間が収められていた。林海は写真を見て、3人で過ごした甘酸っぱい日々を思い出し、林逸の心は複雑な感情で満たされる。彼は心の中で、ある考えを抱く。周筱風は林逸の元へ酒を飲みに来て、白及の逮捕と母・方竹清の調査について打ち明ける。林逸は驚きを隠せない。
林逸は団地で写真展を開催し、林海が生前に撮影した写真を全て展示する。周筱風は同僚たちを連れて手伝いに来る。写真展には多くの人々が訪れ、これは林海の生前の願いだった。小睿も駆けつけ、それぞれの写真の背景にある物語を丁寧に説明する。
周筱風は突然、救急からの電話を受ける。病院に複雑な症状の心筋梗塞患者が新たに搬送されたのだ。周筱風はすぐに同僚たちと駆けつけ、患者の検査を行う。その結果、動脈解離による大出血が見つかり、緊急の心臓外科手術が必要となる。しかし、心臓外科の担当医は全員手が離せない状況だった。周筱風は患者の検査結果を林逸に送る。
林逸はすぐに駆けつけ、手術を行う。彼と医療スタッフの7時間以上にわたる懸命な救命措置により、患者は一命を取り留める。しかし、心筋梗塞の範囲が広いため、患者はまだ危険な状態を脱していない。林逸は患者の家族に状況を説明し、彼らは林逸が危篤状態の父親の手術を引き受けてくれたことに深く感謝し、頭を下げる。術後、患者は集中治療室に移され、林逸は片時も離れず、患者の容態の変化を見守る。
林逸は深く考えた末、再び仕事に戻る。医療スタッフたちは白及が逮捕されたことを噂し、方竹清までをも非難する。周筱風は偶然その噂を耳にし、彼らに根拠のないことを言うなと注意する。林逸はその様子を見て、周筱風に拍手を送る。方筱然は薬をもらいに病院に来て、林逸とばったり会う。彼女は林逸を気遣い、優しく声をかける。
第37話の感想
「問心」第37話は、様々な出来事が同時進行し、緊迫感と感動が入り混じる回でした。白及の逮捕は衝撃的で、医療現場における倫理観を改めて考えさせられます。周筱風の母親が調査対象となるなど、身近な人々が次々と困難に直面し、見ていて辛くなる場面も。しかし、そんな中でも、林逸が亡き父の思いを継いで写真展を開催するシーンは心温まるものでした。小睿が写真の解説をする姿も感動的です。
また、周筱風と陳玥の別れは切ないですが、お互いの未来のためには必要な決断だったのかもしれません。周筱風が医師として成長していく一方で、人間関係や私生活では多くの葛藤を抱えている様子が描かれており、彼の今後の選択が気になります。
そして、林逸が再び医師として立ち上がる姿には胸を打たれました。緊急手術のシーンは緊迫感があり、医療ドラマとしての見ごたえも十分。周筱風が同僚たちに噂話を注意するシーンも印象的で、彼の正義感が垣間見えました。方筱然と林逸の再会も、今後の展開に期待を持たせるものでした。
つづく