崔静は、周筱風が冠動脈グループのリーダーに任命されたことを発表し、皆で彼を祝福する。一方、林逸は停職処分となり、外来診療も手術も担当できず、暇を持て余していた。周筱風は彼に多くの夜勤を割り当て、しかも連休なし。林逸は周筱風が個人的な恨みを晴らしているのではないかと疑うが、周筱風は彼にしっかりと経験を積ませたいと考えており、林逸は譲歩する。
章秉先は落ち込み、食事も喉を通らない。林逸は彼を懸命に励まし、手ずから食事を食べさせる。その様子を方筱然は見ていた。周筱風は週末に皆を食事に誘おうとするが、林逸は断固として拒否し、方筱然たちにも行かないよう忠告する。方筱然は彼が根に持っていると笑う。
田磊が見舞いに訪れると、于凌雲は彼に医療費の催促状を渡す。田磊は出費がかさむことに不満を漏らし、張雨熙が社会保険や医療保険もなく、入院費も払ってくれないような会社を選んだことを責める。張雨熙は5万元の貯金があり、田磊にそれを使って入院費を補塡するよう頼む。方筱然は張雨熙が落ち込んでいることに気づき、優しく励ます。周筱風は外来診療に出かけるが、張斟が風邪で同行できないため、林逸が周筱風の外来アシスタントを務めることを申し出る。
周筱風は聴診だけで患者の病状を正確に診断し、林逸は彼に感銘を受ける。兄の病状が安定してきたため、林逸は仕事が終わるとすぐに兄を連れて散歩に出かける。兄は子供たちと楽しそうに遊び、林逸が帰宅を促してもまだ遊び足りない様子だった。
張雨熙は精神的に不安定で毎日泣いてばかりいる。方筱然は彼女に音楽を聴かせてストレスを和らげようとする。張雨熙の両親は田磊との交際に仮対しており、張雨熙は田磊のために両親と仲たがいして家出していた。田磊は彼女の治療費がかさむことに不満を抱いており、彼女はますます悲しみに暮れ、ついには泣き崩れてしまう。
張雨熙は突然咳き込み、発熱する。方筱然は彼女を検査し、林逸に電話をかける。林逸は張雨熙が肺炎桿菌に感染していると推測し、方筱然に対処を指示する。林逸は偶然、方筱然が方竹清の娘であることを知り、彼女を羨ましく思う。方筱然は周筱風に張雨熙の病状について相談し、周筱風も人工呼吸器の使用に同意する。さもなければ張雨熙は窒息死してしまう。方筱然は張雨熙の両親に連絡しようとするが、周筱風は感情的にならないよう忠告する。もし張雨熙と両親の仲が悪ければ、逆効果になるだけだと。しかし、方筱然は親は皆子供を愛しているはずで、張雨熙を見捨てることはないと信じている。周筱風はそれでも承諾しないが、林逸は方筱然の提案を支持する。方筱然はついでに周筱風に母親の 方竹清と和解するよう勧めるが、周筱風は取り合わない。
方筱然は田磊に張雨熙の病状を正直に説明する。人工呼吸器の使用に多額の費用がかかることを知った田磊は、無駄にお金を使うことを恐れ、張雨熙に退院して占い師に診てもらうよう促す。張雨熙はかつて両親の仮対を押し切って田磊と結婚し、田磊は甘い言葉を囁いていたが、今は状況が変わってしまったことを思い出し、悲しみに打ちひしがれる。
第5話の感想
「問心」第5話は、人間関係と医療現場の厳しさが交錯する、見ごたえのある回でした。林逸への厳しい処遇は、周筱風のプロ意識の高さと、彼なりの育成方法なのだと感じました。一方で、林逸が章秉先を励ます姿には、彼の優しさが表れていました。
張雨熙の病状悪化と、田磊の心ない言動は、見ていて胸が痛みました。経済的な問題が、夫婦関係に暗い影を落とす現実を突きつけられた気がします。方筱然が張雨熙の両親に連絡しようとする場面では、家族の絆の重要性を改めて考えさせられました。
周筱風の聴診だけで診断を下す姿は、彼の医師としての能力の高さを示していました。また、方筱然とのやり取りから、周筱風が抱える過去の葛藤も垣間見えました。
つづく