重症監護室で働く方筱然は、患者一人ひとりの細かな部分にまで気を配っていた。各ベッドのそばには、患者のお気に入りの小物や写真が飾られ、患者たちの心を落ち著かせていた。その様子を見た林逸は、彼女の心遣いを絶賛する。
一方、周筱風は、同僚との親睦を深めるため、心臓センターのメンバーを食事に誘うが、林逸は用事があると言って参加しなかった。周筱風にとって初めての同僚との食事会だったが、これまで周筱風は近寄りがたいと思われていたため、皆は彼を敬遠していた。しかし、韓笑がこの機会を利用して、周筱風と方筱然への感謝の気持ちを公に伝える。二人の助けのおかげで、韓笑は病院に残ることができたのだった。周筱風は、このような素晴らしい同僚に恵まれたことに感謝し、皆と協力していくことを誓う。食事会は和やかな雰囲気で進み、皆は杯を交わし合った。
仕事の後、林逸は兄と散歩している時に、恩師である曹諾亜が脳卒中で倒れたことを知らされ、急いで病院へ向かう。曹諾亜は自宅で突然体調を崩し、自ら救急車を呼んだことで一命を取り留めた。体は弱っているものの、曹諾亜は手術を待つ患者たちのことを心配していた。林逸は彼に、仕事のことは心配せず、ゆっくり休むようにと促す。
その頃、方筱然は気分が良く、たくさんお酒を飲んでいた。同僚たちは彼女の安全を考え、周筱風にタクシーで彼女を家まで送るように頼む。方筱然は周筱風と二人きりになれて非常に嬉しく、道中ずっと笑いが絶えなかった。家に著くと、方筱然の母、方竹清は周筱風を見て大喜びし、家の中に招き入れる。方筱然は酔ったふりをして歩けない様子を見せ、周筱風は彼女を部屋まで運ぶことになる。二人は少し気まずい雰囲気になったが、方筱然は最近の病院での出来事を話し、場を和ませようとする。
周筱風は方竹清の若い頃の写真を目にし、過去の出来事、特に方竹清が彼のもとを去った時のことを思い出す。彼は用事があると言ってその場を去ろうとするが、方竹清は彼を引き止め、当時の状況を説明しようとする。しかし、周筱風は説明を受け入れず、怒ってその場を去る。方筱然は彼を追いかけ説得しようとするが、周筱風は彼女が酔ったふりをしていることを見抜き、そのまま立ち去ってしまう。
帰り道、周筱風は複雑な心境で、最後に方竹清に会った時のことや、その後の出来事を思い出していた。方竹清もまた、過去の決断に苦しんでおり、もし離婚していなければ、30年間も不幸な結婚生活を送ることになっていたかもしれないと考えていた。彼女は毎月周筱風に生活費を送っていたが、祖母の仮対で会うことはできなかった。
一方、林逸は曹諾亜の患者たちの問題をうまく処理し、ほとんどの患者に他の医師に手術をしてもらうよう説得した。しかし、晏輝グループの会長である晏輝は、曹諾亜が回復するまで手術を待つと主張する。曹諾亜は自分がもう手術台に立てないかもしれないと悟り、林逸に晏輝の手術をするよう推薦する。当初、晏輝はためらっていたが、個人的な健康コンサルタントである小葉の信頼と後押しもあり、最終的に林逸が手術をすることに同意し、妻にも健康診断を受けさせることにした。
于凌雲は晏輝のために病室を用意し、担当医の劉と看護師の亜蘭に準備を指示する。崔静は周筱風に晏輝を迎えに行くよう指示する。林逸は手術中だったため、晏輝はすぐには会えなかった。その間、東江医療システムの多くの有力者から電話があったが、林逸は手術に集中しており、電話に出ることはなかった。
「問心」第8話 感想
第8話は、人間関係と医療現場のリアリティが交錯する、見ごたえのある回でした。方筱然の患者への細やかな心遣いは、医療従事者としての理想像を体現しており、林逸が感銘を受けるのも納得です。周筱風の過去と現在が交錯する展開は、彼の複雑な心情を浮き彫りにし、特に母親との再会シーンは、視聴者の心を揺さぶりました。
また、曹諾亜の病状と、それに伴う林逸の対応は、医療ドラマとしての緊張感を高めます。晏輝の手術を巡る葛藤は、医師としての責任と患者の意思という、難しいテーマを提起していました。
つづく