2025年3月3日月曜日、物語は秦理と友人たちの間の葛藤、そして彼らの生活の変化を中心に展開する。
2011年12月6日、王頔はネット上で秦理たちに秘密基地の鍵についてメッセージを送ろうとしたが、結局送信しなかった。同じ頃、秦理は屋上で引き出しを開け、子供時代の思い出の象徴である秘密基地の鍵を見つける。一晩かけて出口を見つけた秦理だったが、高磊への怒りは消えなかった。
学校では、馮雪嬌が秦理の欠席を心配していた。彼女は秦理が昨日カバンも持たずに帰宅したことを知っていた。しかし、王頔は気にしていない様子で、馮雪嬌は黄姝と秦理が親しいことに王頔が嫉妬しているのだと誤解し、王頔を怒らせてしまう。
高磊は学校に来て秦理がいないことを確認すると、范先生に「机を運んでいる時に財布を地下室に落とした」と嘘をつき、鍵を借りる。范先生は彼に鍵を渡し、後援者に感謝し、保護者委員会に参加するよう促す。高磊は学校に後ろ盾がいることを確信していた。
高磊が地下室を探しても何も見つからなかった後、秦理が学校に現れ、高磊に復讐しようとする。秦理が高磊を窓から突き落とそうとした瞬間、黄姝が駆けつけて止め、高磊を「男らしくない」と責める。黄姝は秦理が防空壕に一晩閉じ込められていたことを暴露するが、高磊はそれを否定し、黄姝が学校の生徒ではなく目撃者でもないと主張し、彼女がバーで働いていることを侮辱する。
秦理は高磊を殴り、王頔は秦理を止めようとする。范先生が現れ、二人を職員室に連れて行き事情を聞く。先生の質問に対し、秦理は高磊の家の背景が強大であるため、先生が公平に処理できるとは信じられないと率直に言う。この言葉に先生たちは不満を抱き、秦理を先に帰らせる。その後、范先生は王頔に秦理の真似をしないよう個別に警告する。
昼食時、秦理は王頔が高磊のしたことを目撃したのか確認しようとするが、否定される。その後、王頔は高磊に詰め寄るが、高磊は否定し、王頔を親友だと思っていないと責める。複雑な思いを抱えた秦理は、道で子猫を拾い、教室に連れて帰る。王頔の机の中には、高磊から贈られたマイケル・ジョーダンのサインカードがあり、かつて自分が王頔に贈ったカードを思い出し、失意に沈む。
放課後、秦理は校内新聞に「誰も到達できない場所へ飛んでいく」という決意を込めたメモを残す。王頔はメモを見て秦理を追いかけ理由を尋ねるが、秦理は黙って去る。帰宅後、王頔は父親に作文コンクールの参加費を頼み、范先生の助けについて言及する。そこへ黄姝が訪ねてきて、秦理と王頔の関係を修復しようとする。彼女は王頔に、秦理は今でも彼を親友だと思っていると伝えるが、王頔は黄姝の存在が関係を複雑にしていると感じる。
誤解を解くため、黄姝は秦理と話し合い、王頔に怒らないように、そして他人の影響を受けないようにと説得する。秦理も黄姝に、バーでの仕事を辞めるように頼み、余計な噂を避けるように言う。秦理を慰めるため、黄姝は鉄のバケツに火を灯し、彼のために踊り、ついに秦理は笑顔を見せる。
真実を知った王頔は秦理を見つけ、二人はバスケットボールの1対1の勝負を通して仲直りし、4人で一緒に遊ぶことを約束する。
一方、別のエピソードでは、2001年2月、施円と鄧岩のデート中に、鄧岩が何者かに尾行されていることに気づく。鄧岩は秦天と共に不審者を郊外まで追跡する。そこで秦天は相手を始末し、すべての証拠を隠滅する。
第10話の感想
第10話は、登場人物たちの複雑な感情が絡み合い、物語が大きく動いた回でした。秦理と高磊の対立は激化し、一触即発の状況にハラハラさせられました。特に、黄姝が間に入って秦理を止めるシーンは印象的で、彼女の強さと優しさが際立っていました。一方で、王頔の心の揺れ動きも丁寧に描かれており、親友である秦理を信じたい気持ちと、高磊の言葉に惑わされる葛藤が痛々しく感じられました。
また、過去の出来事と現在の状況が交錯する展開も見事で、秘密基地の鍵やジョーダンのサインカードといった小道具が、登場人物たちの関係性や心情を象徴的に表現していました。最後のバスケのシーンは、秦理と王頔の友情が修復される希望を感じさせるものでしたが、2001年の不穏なエピソードもあり、今後の展開から目が離せません。
つづく