秦理は耳の障害でバランス感覚が悪く、自転車に乗ることをずっと夢見ていた。親友の王頔に教えてもらうが、何度練習しても転んでしまい、なかなか上達しない。ある日、練習で疲れて眠ってしまった秦理が目を覚ますと、父親が破れたズボンを繕い、中には数百元のお金が入っていた。父親の優しさに触れ、秦理は温かい気持ちになる。
一方、警察署では、テレビ窃盗事件の容疑者が取り調べを受けていた。容疑者は全く協力しようとしない。国金は、容疑者の父親が病気で入院していることを告げ、より良い病院への転院を約束する。国金の説得に、容疑者はついに口を開き、真実を語り始める。
秦理は父親からもらったお金で、王頔にプレゼントするバスケットボールを買いに行く。しかし、気に入ったバスケットボールは20元足りなかった。困っている秦理を見かけた黄姝が、不足分を支払ってくれた。黄姝は、親友には最高の贈り物をすべきだと秦理を応援する。
学校では、ダンスの練習が行われることになった。馮雪嬌は自信満々に踊りを披露するが、クラスメートに笑われてしまう。先生は黄姝に踊るように言うと、黄姝はバレエを含む様々なダンスを完璧に踊り、皆を驚かせる。馮雪嬌だけが面白くない表情をしていた。
放課後、黄姝は男子生徒にしつこく誘われるが、きっぱりと断りタクシーで帰っていく。その様子を秦理と友人たちは見ていて、黄姝の毅然とした態度を賞賛する。
ある夜、秦理と王頔が家で勉強していると、階下の住人を名乗る男が漏水調査に来たと言う。しかし、秦理は男の様子がおかしいことに気づき、わざと電話を間違えたふりをする。秦理の父、秦大志は息子の機転に気づき、すぐに電話を切る。その後、秦大志は義理の姉に電話し、昔隠した10万元の場所を伝え、自由に使って良いと告げる。
警察は手がかりを元に村の近くで待ち伏せし、ついに秦理の父親を発見する。銃撃戦の末、曹猛が撃たれて倒れ、秦理の父親は逃走する。国金たちは追跡を続け、雪の降る夜に彼を逮捕する。秦理の父親は、かつて兵士だったことを国金に語り、自分の境遇に後悔はないと告げる。
秦理の祖父は、息子が逮捕されたことを知り、高血圧で倒れてしまう。幸い、秦理がすぐに病院に運び、一命を取り留める。
学校では、馮雪嬌が生理になったことをクラスメートにからかわれる。黄姝は自分の制服で馮雪嬌をかばい、保健室に連れて行く。この出来事をきっかけに、馮雪嬌は黄姝への態度を改める。黄姝の両親が離婚し、母親と暮らしていることを知った馮雪嬌は、黄姝の誕生日を祝うため、土曜日に家に招待し、好きなものを何でも持って行って良いと言う。二人は親友になる。
王頔は秦理の父親の件を知り、秦理を慰め、父親のことで自分を責めないようにと励ます。一方、馮雪嬌は以前酔って関係を持ったことを思い出し、あれは事故だったと考える。王頔に連絡を取ろうとするが、王頔は以前もらった500元を返し、もう会いたくないと言う。王頔は、秦理を傷つけたくない、二人の間には本当の愛情はないと説明する。
第2話の感想
「臆病者」第2話は、登場人物たちの心の葛藤や成長、そして人間関係の変化が丁寧に描かれていて、見応えがありました。秦理の自転車練習のシーンでは、彼の不屈の精神と父親の深い愛情に心打たれました。一方、警察の捜査シーンでは、国金の人間味あふれる説得が印象的で、緊迫感の中にも温かさを感じました。
黄姝は、秦理を助けたり、馮雪嬌をかばったりと、外見の美しさだけでなく内面の強さも持ち合わせた魅力的なキャラクターだと感じました。学校でのダンスシーンは、彼女の才能が爆発した名場面だったと思います。
秦理の父親の逮捕、祖父の病気など、重い展開もありましたが、王頔の友情や、黄姝と馮雪嬌の間に芽生えた絆など、希望を感じさせる要素もありました。
つづく