郭修は慕瑶、柳拂衣、凌妙妙、慕声の4人に、帝姫が狂ったふりをしている真実を告げます。これは欽天監内部では公然の秘密で、帝姫は趙太妃に隠れて本当に好きな人を探すために、わざとクレイジーのふりをしていたのでした。同時に、小侯爷も帝姫との結婚を望んでおらず、事態はさらに複雑になっていました。郭修は彼らに、麒麟山の問題を解決するための協力を求めます。「麒麟山」という名前を聞いた時、慕声はぼんやりとした記憶を思い出します。凌妙妙が問い詰めると、麒麟山は慕声の故郷であり、夢によく出てくる女性は彼の母親である可能性が高いことがわかります。しかし、記憶が曖昧なため、慕声は過去を思い出すことに抵抗を感じます。
趙太妃は麒麟山に対し、極端な手段で徹底的に関係するものを排除しようとしており、その行動は非常に不可解でした。郭修は、師匠と兄弟弟子たちが麒麟山で命を落としたため、真相を明らかにしたいと考えています。慕瑶と柳拂衣は協力を承諾しますが、何年も前の興善殿の大火事と趙太妃との関連を知りたいと思っています。
その頃、帝姫は侍女に案内され、かつて自分を助けてくれた柳拂衣に会います。再会に帝姫は異常に興奮し、宮中に留まって御花園の雑草取りを手伝ってほしいと頼みます。慕瑶は趙太妃に会う必要があるため断りますが、柳拂衣は一人で御花園へ向かいます。凌妙妙も一緒に行こうとしますが、嫉妬した慕声に止められます。
柳拂衣は御花園で何も異常を発見できませんでしたが、帝姫はわざと彼の前で自分の魅力をアピールします。一方、慕瑶、慕声、凌妙妙の三人は、小侯爷が急いで趙太妃と話をしに行ったため、置き去りにされてしまいます。情報を得るため、慕声は盗聴符を使って彼らの会話を盗み聞きします。小侯爷が帝姫に媚薬を盛ったのは、彼女と結婚したくないからでした。趙太妃も小侯爷は娘にふさわしくないと思っていますが、家の事情で結婚を続けざるを得ません。しかし、小侯爷は流刑になっても、自由な生活を望んでいました。
彼らが真実を暴露しようとした時、帝姫が柳拂衣を連れて現れ、自分は正気に戻ったと言い出します。場は混乱します。帝姫は趙太妃に婚約解消を懇願し、柳拂衣の命の恩に報いたいだけだと訴えます。宮殿を出る途中、慕瑶は少し皮肉っぽく柳拂衣と帝姫の関係を尋ねますが、帝姫が追いかけてきて慕瑶を押しのけ、柳拂衣に一緒に飲むよう誘います。その様子を見た慕瑶は黙って立ち去り、柳拂衣は彼女の後を追います。
その後、小侯爷は使いを出して皆を催しに招待し、慕声は怒ってその場を去ります。凌妙妙は慕声の態度がなぜこんなに豹変するのか理解できません。翠翠は事態を見抜き、愛についての物語を語り、慕声が凌妙妙を愛しているかもしれないと暗示します。翌朝、笑顔の凌妙妙に対し、慕声は憂鬱な気分になります。凌妙妙は皆で街へ出かけようと提案しますが、慕声は冷たく部屋に戻ってしまいます。
凌妙妙は柳拂衣と慕瑶の仲を進展させるため、柳拂衣に慕瑶へ簪を挿させるなど、様々な作戦を練ります。しかし、その時、帝姫が再び現れ、二人の間に割って入ろうとし、ついには大勢の侍衛と侍女を引き連れて三人の前に現れ、緊張感をさらに高めます。
『永夜星河』第16話 感想
第16話は、物語の核心に迫る重要な回でした。帝姫の狂言、小侯爷の結婚拒否、そして麒麟山の謎と、これまで散りばめられていた伏線が一気に回収され始め、物語が大きく動き出した印象です。
特に、慕声の過去に関する記憶が呼び覚まされるシーンは、彼のキャラクターを深く掘り下げる上で非常に重要でした。過去に抵抗を感じる慕声と、彼を心配そうに見つめる凌妙妙の対比も印象的です。
また、趙太妃の麒麟山に対する異常なまでの執着や、郭修の師匠たちの死の真相など、新たな謎も提示され、今後の展開から目が離せません。
つづく