慕声が妖であると明かされたことで、緊迫した状況になる。柳拂衣は慕声を庇い、凌妙妙も慕瑶に事情を説明しようとする。しかし、慕声はそれを制し、姉である慕瑶自身の判断に任せると言う。
問心先生は、捉妖の名門である慕家が妖と関わるべきではないと慕瑶に圧力をかけ、慕声に手を下すよう迫る。しかし慕瑶は、たとえ慕声が妖であっても姉弟の絆は変わらないと、弟を守る。問心先生は柳拂衣の剣を抜き慕声に襲いかかるが、慕瑶は身を挺して彼を守る。この一件で、慕瑶は問心先生がこれまで思っていたような人物ではなく、狭量で私欲にまみれていることに気づく。
慕瑶は慕声を連れてその場を離れようとするが、問心先生の突然の攻撃により、二人は結界に閉じ込められてしまう。外にいる慕瑶、柳拂衣たちは内部に入ることができず、焦りを募らせる。陣の中で、慕声は再び問心先生に攻撃され、彼の影は蓮の花に変わる。真実を知った問心先生は安堵し、隠し事がなければ問題はなかったと告げる。
その後、慕声は凌妙妙、柳拂衣、翠翠と共に慕瑶に謝罪する。慕瑶は慕声と二人きりで話し、姉でありながら弟の真実を早くに理解できなかったことを悔やむ。慕声は長年の苦しみを涙ながらに打ち明け、姉の理解と支えを得る。
慕瑶たちも慕瑶に謝罪し、今後は隠し事をしないと約束する。凌妙妙は、今日の出来事が仕組まれていたのではないかと疑い、問心先生が何かを知っているのではないかと感じる。彼らの会話は問心先生によって中断され、皆で食事の準備を手伝うことになる。慕声は言われた通り薪割りなどをするが、問心先生への警戒心を解かない。
一行は、了然谷の裏山には多くの妖怪が住んでおり、人間と妖怪が共存していることを知る。翠翠は竹林で祖父の青青と再会し、喜びに浸る。一方、慕瑶、凌妙妙、慕声は疲労困憊し、地面に座り込んであくびをする。柳拂衣は翠翠の祖父の存在を以前から知っていたが、問心先生の指示で黙っていた。
夕食時、問心先生は間もなく訪れる血月凌空と、九百年前の滅天の劫について語る。食後、青青は皆を滅天の劫の記憶へと導き、彼らは慕青時が世界を救う勇敢な姿を目撃する。凌妙妙が慕青時と瓜二つであることに驚く一同。慕声は自身の存在意義に疑問を抱き、問心先生は彼が真の救世主になれるのか疑問視し、戦闘力が足りないと挑発する。
慕声は自分を証明するため、鍛錬に励む。その中で凌妙妙に近づこうとするが、拒絶される。諦めきれない慕声は問心先生に勝負を挑み、なぜ彼が問心の陣に入れないのかと問いただす。物語は、多くの謎を残したまま幕を閉じる。
第24話 感想
怒涛の展開となった第24話。慕声の正体が明らかになり、慕瑶との姉弟の絆が試される緊迫したシーンは涙なしには見られませんでした。問心先生の真意が見え隠れし、物語はさらに複雑さを増しています。特に、慕声が攻撃を受けた際に影が蓮の花に変わる場面は、彼の出自に隠された秘密を示唆しており、今後の展開から目が離せません。
また、了然谷での人間と妖怪の共存は、この世界の多様性を示しており、興味深い要素です。翠翠と祖父・青青の再会は心温まるシーンでした。そして、凌妙妙の前世である慕青時の登場は、物語に新たな視点を与え、彼女と慕声の関係にどのような影響を与えるのか、非常に気になります。
つづく