慕声は問心先生に助けを求め、問心先生は最終的にそれを受け入れます。一方、慕瑶は百妖山海図を見たがり、問心先生の制止を無視して図の中の怨女の居場所を見てしまい、驚愕します。
凌妙妙は雪を見たことがない慕声に雪の美しさを語り、慕声は彼女のために意念で雪を降らせます。雪の中で無邪気に遊ぶ凌妙妙を、慕声は悲しげに見つめます。
その後、皆で餃子を包みます。凌妙妙は翠翠に餃子の包み方を教え、慕声の作った不格好な餃子をからかいます。慕瑶と柳拂衣は仲睦まじく、青青と問心先生は出来立ての餃子を運びます。食後、竹林四侠は庭で雪だるまを作り、毎年こうして集まることを約束します。皆楽しそうですが、慕声と慕瑶は心の中で犠牲になる決意を抱いています。
夜、慕瑶は問心先生に、体内の怨女を倒すために自ら犠牲になる覚悟だと告げ、たとえ世間の人に知られなくても後悔はないと言います。翌日、陣法に異変が起こり、捉妖塔が巨大化し、慕瑶の姿が消えます。慕瑶は家族、愛する人、親友を守るため、自らを犠牲にして怨女を滅ぼそうとしたのです。
慕声たちは真実を知り、衝撃と怒りに震えます。特に慕声は、怨女が慕瑶に取り憑いて家族を殺害した光景を目撃していたため、この事実を受け入れられません。問心先生は、これは世の人々を守り、大惨事を防ぐためだと説明します。
慕瑶を救うため、柳拂衣は鎖妖塔を回収しようとしますが、師匠の内丹が陣法と繋がっていることに気づきます。慕声は問心先生を殺そうとしますが、凌妙妙に止められ冷静になります。凌妙妙は霊力で鎖妖塔への道を開き、慕声と翠翠を連れて慕瑶を探しに塔の中へ入ります。
塔の各階層は危険に満ちており、柳拂衣、慕声、凌妙妙は苦戦を強いられます。8階で、柳拂衣は業門を開き続けた反動で重傷を負い、先に進めなくなります。彼は怨女を倒す役目を慕声と凌妙妙に託し、必ず慕瑶を連れて無事に逃げるよう言い残します。
業門が閉じようとする中、慕声は凌妙妙と共に9階へ入ります。彼らの前には更なる未知の危険が待ち受けていますが、二人は慕瑶を救い、怨女に打ち勝つことを決意します。
第30話の感想
「永夜星河」第30話は、登場人物たちの決意と犠牲が胸に迫る回でした。慕瑶が自らを犠牲にして怨女を封じようとする姿、そしてそれを知った慕声たちの悲しみと怒りが痛いほど伝わってきます。特に、慕声が過去のトラウマと向き合いながらも、慕瑶を救おうとする姿には心を打たれました。
仲間たちとの温かい団らんシーンがある一方で、それぞれのキャラクターが抱える葛藤や決意が描かれ、物語の緊張感を高めています。問心先生の苦渋の決断、柳拂衣の負傷、そして凌妙妙の導き…と、それぞれの行動が今後の展開にどう影響するのか、目が離せません。
つづく