林父は官職を辞し、家財を全て手放し、使用人も全員解雇することを決意します。賑やかだった屋敷には、凌妙妙と父親の二人だけが残されます。凌妙妙は父が落胆するのではないかと心配し、慰めます。しかし、林父は財産や地位を失ったことではなく、娘の将来を心配していました。凌妙妙は逆に父を慰め、自分は生活の知恵があると伝えます。
凌妙妙は、新しい生活様式に父が慣れるよう、生活必需品を買いに街へ連れ出します。彼女は見事な値切り交渉で、安くて良い品をたくさん買い、林父を感心させます。帰宅後、凌妙妙は自ら料理をし、父に豪華な食事を振る舞います。質素な生活を送ることになっても、このシンプルで温かい日々は二人にとって新たな幸せをもたらします。
夜、凌妙妙は父に、妖怪のいない世界で家族三人で平凡ながらも幸せに暮らす夢の話をします。しかし、その夢の中では、友人をかばったことが原因で父が交通事故に遭い、それが彼女の心の傷となっていました。これを聞いた林父は涙を流し、夢の話だと分かっていても、娘が経験した苦しみに心を痛めます。同時に、慕声は隅でこの会話を盗み聞きし、深く心を動かされます。
深夜、慕声は凌妙妙の物語をもっと知るため、彼女に近づき、碁を通じて彼女の言葉の真偽を試そうと提案します。凌妙妙は碁が苦手なため、代わりに五目並べを提案します。数局対戦し、二人の関係は少し進展したように見えましたが、最終的に慕声の完全な信頼を得ることはできませんでした。翌朝、柳拂衣は出発する予定でしたが、新たな指令を受け、慕家の姉弟の元に残ることになります。
この日は慕瑶と慕声が罰を受ける日でもありました。凌妙妙は彼らが出発することを知り、同行を懇願します。最初は慕瑶に拒否されますが、柳拂衣と慕声の支持もあり、最終的に四人は共に旅立つことになります。出発前、凌妙妙は父にサプライズを用意します。彼女が買わせたお寺の地下には金鉱があり、その価値は莫大で、家計は再び豊かになります。
旅が始まり、凌妙妙、慕瑶、慕声、柳拂衣は妖怪退治のチームを結成します。船上で、慕声は凌妙妙に山海図が焼失した真相を打ち明け、同時に、凌妙妙が慕瑶に近づいたのは別の目的があるのではないかと疑っていることを伝えます。この告白は、今後の物語の展開に伏線を張り、物語全体をさらに謎めいたものにします。この旅の中で、それぞれが秘密と目的を持っており、彼らの冒険は始まったばかりです。
第6話の感想
第6話では、林父が官職を辞して財産を手放し、凌妙妙と二人で質素な生活を始めるという大きな転換点を迎えました。凌妙妙が父親を気遣い、積極的に新しい生活を支える姿は、彼女の成長と家族の絆を感じさせます。特に、市場での値切り交渉や手料理を振る舞うシーンは、凌妙妙の生活力と父親への愛情が溢れていて印象的でした。
また、凌妙妙が見た夢の話は、彼女の過去のトラウマと家族への想いが明らかになり、物語に深みを与えています。慕声がこの話を聞いていたことも、今後の関係性に影響を与える重要なポイントになりそうです。
つづく