裴琰と衛昭は、大椋帝・謝澈の命を受け、南霊で軍械事件の調査を進めていました。しかし、二人の目的はそれぞれ異なり、裴琰はこの任務を通じて一族の中での地位向上を望み、衛昭は裴琰を監視するよう命じられていました。
何振文と共に鋳造司を視察しますが、異常は見つかりません。そこで、衛昭は南霊の各地を巡り調査することを提案します。衛昭、江慈、崔亮らは、米屋や鍛冶屋などを中心に調査しますが、一見したところ異常はありませんでした。しかし、衛昭は市場で古米が新米と同じ価格で売られていることに気づき、裏で誰かが価格を操作しているのではないかと疑います。
一方、江慈は散歩中に阿顔という少女と知り合い、友人になります。阿顔に連れられ、江慈は川沿い10裏に自生する真菰が全て刈り取られていることに気づきます。南霊は今年豊作だったため、この現象は不自然でした。江慈は飢民の存在を疑い、裴琰に報告。裴琰は米屋を、衛昭は飢民を探すことにします。
江慈は裴琰に同行を願い出ますが、危険を案じた裴琰はこれを拒否します。衛昭は南霊城西の廃寺に虐げられた飢民たちが集められていることを発見し、江慈に知らせます。二人は飢民に扮して潜入。飢民たちの話から、彼らは何振文の部下である趙大によって強製的に集められ、慶康城から来る高官の視察に備えていることがわかります。
江慈が病気の少女を助けようとしたその時、覆面をした男たちが現れ、飢民たちを殺し始めます。混乱の中、江慈は少女を守ろうとしますが、覆面集団に捕らえられてしまいます。駆けつけた裴琰と衛昭は、江慈が落とした香袋を見つけ、そこから暗夜幽蘭の香りがすることに気づきます。江慈の身に危険が迫っていることを悟った二人は、彼女を救出し、事件の真相を暴くことを決意します。
この第13話では、物語が徐々に緊迫感を増し、登場人物たちの関係も複雑に絡み合っていきます。特に江慈の失踪は、今後の物語がさらに緊張感あふれる展開になることを予感させます。
第13話の感想
「流水舞花~遥かなる月落城~」第13話は、物語が一気に動き出した印象を受けました。裴琰と衛昭の思惑が交錯する中、南霊の不穏な状況が徐々に明らかになっていきます。特に、飢民たちの存在と、彼らが置かれている過酷な状況は胸に迫るものがありました。
江慈が覆面集団に捕らえられるという衝撃的な展開は、今後の物語がどう進んでいくのか、全く予想がつかない状況を作り出しています。香袋に残された暗夜幽蘭の香りが、事件の鍵を握っていることは間違いなさそうです。裴琰と衛昭がどのように協力し、江慈を救出するのか、そして事件の裏に隠された真実を暴くことができるのか、次回の放送が待ちきれません。
つづく