第34話では、謝澈、江慈、裴琰らの物語が展開します。容玉蝶のクーデター失敗後、斉王謝淳の死の真相に関する噂が民間で広まります。これらの噂に、庄王謝煜は不安を感じ、太子謝熾に報告し、謝澈に問いただすよう促します。
謝澈は噂に対し冷静で、謝熾に自分が謝淳を殺していないことを明確に伝え、江慈の気持ちを落ち著かせるよう頼みます。家族内の緊張を和らげるため、謝澈は家族全員を招いた宴会を開き、理解と親睦を深めようとします。しかし、この宴会の裏には、より複雑な権力闘争と陰謀が隠されていました。
宴会では、誰もが料理を一品ずつ用意しました。謝澈はまず謝熾と謝煜の料理を試食し、次に江慈が作った白果芙蓉羹を味わいます。謝澈はこのスープを絶賛しますが、江慈は何か思い悩んでいる様子。予想外なことに、謝澈は江慈の作ったスープを食べた後、突然倒れてしまいます。現場は混乱に陥り、江慈は毒を盛った疑いで大理寺の牢に連行され、尋問を待つことになります。
この知らせを聞いた衛昭は、すぐに易飛に必要な物を準備させ、自ら大理寺へ向かい真相を確かめようとします。一方、大理寺卿の于継明は夜通し江慈を取り調べますが、江慈は毒殺を強く否定します。衛昭は到著後、自ら江慈を尋問し、事件の真相を解き明かすため、詳細を聞き出そうとします。
一方、裴琰の生活も苦境に陥っていました。容玉蝶のクーデター失敗後、屋敷の食客たちは次々と去っていき、崔亮だけが残り、裴琰と共に困難を乗り越えようとします。裴琰は江慈への罪悪感に苛まれていました。江慈を慶康に連れ戻したことで、彼女は唯一の親族である燕喬霜を失ってしまい、江慈は彼を許さないだろうと分かっていたからです。裴琰は一人、戸や窓に貼られた赤い「囍」の字を剝がし、本来なら幸せなはずだった結婚が破滅へと向かったことを思い、深く沈みます。
過度の悲しみから、江慈の体調は急激に悪化します。崔亮が診察し、ようやく意識を取り戻します。董涓も見舞いに訪れ、二人は会話を通じて徐々に好感を抱くようになります。衛昭は江慈が意識を取り戻したのを見て安心し、燕喬霜が江慈に残した手縫いの服を渡し、元気を出すよう励まします。
物語が進むにつれ、視聴者は江慈は本当に無実なのか?謝澈の中毒の裏にはどんな陰謀が隠されているのか?衛昭はどのような役割を果たすのか?と、様々な疑問を抱きます。これらの疑問は、今後の物語で徐々に明らかになっていくでしょう。
第34話の感想
「流水舞花~遥かなる月落城~」第34話は、まさに怒涛の展開でした。謝澈が江慈の作った料理で倒れるという衝撃的な出来事は、視聴者を一気に物語に引き込みました。江慈が毒を盛ったのか、それとも別の誰かの陰謀なのか、全く先が読めません。
個人的には、江慈が疑われる展開は辛すぎます。彼女はこれまでも多くの苦難を乗り越えてきたのに、またしても過酷な運命に翻弄されていて、見ていて胸が痛みます。衛昭がどのように彼女を救い出すのか、気になって仕方ありません。
また、裴琰の苦悩も印象的でした。全てを失い、孤独の中で過去を振り返る姿は、彼の人間的な弱さを露呈しており、共感を覚えました。
つづく