皇宮の奥深くで、激しい言い争いが繰り広げられていた。皇帝は、張小梅ちょう・しょうばい安郡主あんぐんしゅとの縁談を断ったことに激怒し、厳しく叱責する。張小梅ちょう・しょうばいは皇帝の前にひざまずき、償いの機会を与えてほしいと懇願する。しかし、皇帝は納得しない。皇帝は元々、この縁談を通して張貴妃の勢力を安定させようと考えていたが、張小梅ちょう・しょうばいが縁談に乗り気でないため、その考えを諦めた。それでも皇帝は、張小梅ちょう・しょうばい千霞珠せんかじゅ(せんかじゅ)を必ず守るよう厳命し、もし千霞珠せんかじゅに何かあれば、決して許さないと警告する。

一方、後宮では、張貴妃が動き出す。彼女は周青竹しゅう・せいちくを呼び出し、次々と質問を投げかける。突然のことに周青竹しゅう・せいちくは戸惑い、自分が適切な答えを返せたのかどうか不安になる。落ち著かない彼女は、張小梅ちょう・しょうばいに慰めと助けを求めに行く。会う際、周青竹しゅう・せいちくは贈り物として箱を一つ持参していた。張小梅ちょう・しょうばいが箱を開けると、中には家宝の腕輪と手紙が入っていた。手紙には、貴妃が周青竹しゅう・せいちくを張家の将来の嫁として認めたと書かれていた。張小梅ちょう・しょうばいは誠意と将来への期待を込め、腕輪を周青竹しゅう・せいちくに手渡し、二人は生死を共にすることを誓う。周青竹しゅう・せいちくは笑顔で、この貴重な贈り物と約束を受け入れる。

その頃、皇太子・李燁り・ようは苦境に立たされていた。堤防を爆破して民を苦しめたことが露見し、皇帝から厳しく叱責されたのだ。皇帝は、李燁り・ようの行いが多くの罪のない人々の命を奪ったと責め、もし他に息子がいれば、ここまで李燁り・ようを甘やかすことはなかったと嘆く。この一件で、李燁り・ようは怒りと不安に駆られる。事態を打開するため、彼は部下に命じて周青竹しゅう・せいちくを見つけ出し、早急に千霞珠せんかじゅを手に入れるよう命じる。さもなければ、張小梅ちょう・しょうばいの命はないと脅迫する。

第12話の感想

「紅梅詩~王宮に駆ける真実の愛~」第12話は、それぞれの思惑が交錯し、緊張感溢れる展開だった。皇帝の怒り、張貴妃の策略、そして李燁り・ようの焦り…それぞれの立場での行動が、物語を大きく動かしている。特に、張小梅ちょう・しょうばい周青竹しゅう・せいちくの絆が深まるシーンは美しく、二人の未来を応援したくなる。しかし、李燁り・ようの脅迫により、その幸せも長くは続かないかもしれないという不安がよぎる。千霞珠せんかじゅを巡る争いが激化し、張小梅ちょう・しょうばいの命が危険にさらされる中、周青竹しゅう・せいちくがどのような行動に出るのか、目が離せない。全体として、宮廷内の権力闘争と、それに翻弄される人々の愛と葛藤が巧みに描かれており、次回の展開が非常に気になるエピソードだった。今後の波乱を予感させる、見応えのある回だったと言える。

つづく