張小梅ちょう・しょうばいは、貴妃である姉が突然水に落ちて意識不明になったという知らせを受け、急ぎ姉の元へ駆けつける。幸いにも姉は意識を取り戻しており、小梅に「騒ぎを起こさないで」と諭す。しかし、小梅は姉を脅かす者を排除すると心に誓う。

その後、小梅は牢獄へ行き、周青竹しゅう・せいちくの服から布切れを奪い取り、彼女が貴妃を水に落とした犯人だと偽って、斬首を命じる。小梅が牢を出た直後、青竹は隙を見て護送中の兵士を攻撃し、脱走に成功。街中で赤い布を纏って身を隠し、太子府へと急ぐ。しかし、これは全て小梅の策略だった。小梅は、貴妃を狙ったのは太子であり、その目的は貴妃の胎児を亡き者にすることだと確信していた。

青竹は太子に危機を知らせるため、太子府へ駆け込んだ。時を同じくして、小梅も兵を率いて現れ、太子が皇族を謀害しようとしたと糾弾し、捕らえようとする。すると青竹は、咄嗟に匕首を取り出し、太子を人質に取るふりをする。そして、全ての罪を自分に著せるよう太子に懇願する。しかし太子は小声で青竹に、張家は自分を狙っており、小梅に機会を与えるつもりはないと告げる。同時に、「生死を問わず、お前は俺の者だ」と告げ、その直後、匕首が青竹の体に突き刺さる。太子は全ての罪を青竹に押し付け、彼女が太子府に侵入した刺客であり、この機に乗じて殺したのだと主張する。さらに追撃しようとする太子の剣を、小梅は咄嗟に掴んで止める。小梅の脳裏には、かつて父が太子に濡れ衣を著せられて死んだ過去が蘇っていた。小梅は、青竹を取り調べてからにすると言い、太子は青竹が連れ去られるのをただ見ていることしかできなかった。

かつて、青竹は街で孤独に生きていたところを太子に拾われた。客人に手を触られた際には、太子がその客人の手を切り落としたと約束し、青竹を守る姿勢を見せた。そのことに、青竹は深く感謝していた。

しかし今、自分を殺そうとしたのは、紛れもなく太子だった。そして、自分を連れ去ったのは、張小梅ちょう・しょうばいだった。

青竹が目を覚ますと、長い夢を見ていたような感覚だった。周囲の様子から、夢ではないと理解する。小梅の言葉から、これが現実だと改めて認識し、太子に殺されかけた痛みが再び襲い、涙を流す。もはや生死などどうでもよく、青竹は小梅に命を預け、殺すなり斬るなり好きにしろと言い放つ。

小梅は青竹が目覚める前に、彼女の身元を調べていた。彼女が「千の顔を持つ」と言われ、行くあてがないことを知っていた小梅は、「猫を飼うようなものだ」と言い、青竹が屋敷に留まることを許可する。

第2話の感想

「紅梅詩~王宮に駆ける真実の愛~」第2話は、陰謀と愛憎が渦巻く宮廷内で、登場人物たちの思惑が交錯する緊迫した展開でした。

姉を守ろうとする張小梅ちょう・しょうばいの強い決意、策略によって追い詰められる周青竹しゅう・せいちく、そして冷酷な太子。それぞれのキャラクターの立場や感情が丁寧に描かれており、物語に引き込まれます。

特に、周青竹しゅう・せいちくが太子に利用され、命を狙われるシーンは衝撃的でした。過去の太子の優しさと現在の残酷さの対比が、彼女の悲劇を際立たせています。

また、張小梅ちょう・しょうばい周青竹しゅう・せいちくを助け、屋敷に留めることを許可する場面は、今後の二人の関係がどう発展していくのか、期待が高まります。復讐、裏切り、そして芽生え始めた愛情。今後の展開から目が離せません。

つづく