張小梅ちょう・しょうばいの言葉はきついものでしたが、周青竹しゅう・せいちくは住む場所を得ることができ、感謝していました。青竹は小梅の世話係である崔声さい・せい宝寧ほう・ねいに、小梅の好みを聞き、様々な料理やお菓子を作って小梅をもてなします。

小梅の視線は、いつの間にか青竹を追うようになっていました。忙しく働く青竹の姿を見てぼんやりしたり、夜、青竹が小梅のために窓を閉めようと空を見上げ、月を見て物思いにふける姿を、小梅は美しいと感じます。青竹が振り返った時、小梅は慌てて本を読むふりをしました。

翌日、小梅が書斎に行くと、書物が散乱していました。青竹が片付けていると、一枚の絵に気づき、開こうとしますが、戻ってきた小梅に見つかり、取り上げられてしまいます。小梅は青竹に、あなたはただ屋敷に拾われた身で、自分のものを見る資格はないと言い放ちます。青竹は小梅の世話に感謝しつつも、悲しみを覚え、恩返しのためだったと弁明します。

小梅は、整理された書類を見て、自分の生活習慣に合わせてあることに気づき、青竹の心遣いを理解します。そして、自分の言動を後悔し、青竹を探しに行きます。崔声さい・せいから、青竹が彼らに小梅の世話を頼んでいたことを聞き、青竹が出て行ったと思い込み、必死に探しますが、見つかりません。

失意の小梅が屋敷に戻ると、青竹が灯りをともしているのを見つけます。小梅は、かつてある女性が、どんなに遅く帰っても、あなたのために灯りをともしておくと約束してくれたことを思い出します。

第3話の感想

第3話では、青竹の小梅への献身的な愛と、それに気づき始める小梅の心の変化が丁寧に描かれていました。言葉はきついながらも青竹を受け入れた小梅と、彼の世話をすることで恩返しをしようとする青竹。お互いを思いやる気持ちが、二人の距離を縮めていく様子に胸が温まります。

特に、青竹が作る料理や、小梅の生活習慣に合わせて整理された書類など、細やかな描写から青竹の深い愛情が伝わってきました。また、小梅が青竹の姿を見てぼんやりしたり、彼女の美しさにハッとするシーンは、恋心の芽生えを予感させます。

しかし、小梅が青竹に身分の違いを突きつける場面は、二人の関係に影を落とします。青竹の悲しそうな表情と、自分の言動を後悔する小梅の姿が切ないです。

つづく