あらすじ
曹爽(そうそう)は、皇帝の生母を利用して郭太后(かくたいごう)を脅迫し、司馬懿(しばい)を太傅に任命させることに成功します。しかし、これは司馬懿を宮中に誘い出し、謀反の罪を着せて殺害するための罠でした。司馬懿は、柏霊筠(はく れいいん) の助けと自身の知略、そして郭淮(かくわい)と孫礼(そんれい)の兵力を背景に、この危機を乗り越え、逆に曹爽を出し抜きます。
ネタバレ
今回も『三国志~司馬懿(しばい) 軍師連盟~』、波乱の第72話を見ていきましょう!いや~、宮廷内のドロドロ、権力闘争が激しすぎて目が離せませんね!
郭太后(かくたいごう)と柏霊筠(はく れいいん) の密談、そして曹爽(そうそう)の焦燥
物語は、後宮の庭園から始まります。皇后(郭太后(かくたいごう))と柏霊筠(はく れいいん) が、他の者を遠ざけて密談。郭太后は、幼い皇帝・曹芳(そうほう)が実の子でないことにずっと悩んでいたんですね。柏霊筠はそんな彼女を慰め、大臣たちの奏状に対処するための策を授けます。さすが、司馬懿(しばい)の側室、知恵が回ります!
一方、大殿では曹爽(そうそう)が再び奏上。太后が自分の奏状をすぐに承認するだろうと高を括っていた曹爽ですが、柏霊筠の入れ知恵を受けた郭太后は「よく考えてから決める」と返答。これには曹爽も激怒!内官の韓琳(かんりん)の目配せでなんとか怒りを抑えますが、内心は穏やかじゃないでしょうね。
曹爽は屋敷に戻ってからも怒り心頭。丁謐(ていひつ)らは、司馬懿が自分の妻を宮廷に送り込んで太后を補佐させたことを「さすが」と評価しつつも、曹爽に対抗策を提案します。
洛水での語らい、そして曹爽の切り札
洛水のほとりでは、鐘会(しょうかい)が師である司馬懿の立場を心配しています。司馬懿が間もなく権力を失うのではないかと危惧する鐘会(しょうかい)に、司馬懿は鄧艾(とうがい)の落ち着きを見習うよう諭します。さすが、年の功ですね。
曹爽の屋敷では、何晏(かあん)が曹爽にとんでもない人物を連れてきます。なんと、それは天子の生母!これには曹爽も驚きを隠せません。
皇帝の生母登場!宮廷内の駆け引き
宮廷では、柏霊筠が幼帝・曹芳(そうほう)に詩や書を教えています。そこへ、曹爽が謁見を求めてやってきます。曹爽は単刀直入に、任城王の侍妾(実は皇帝の生母)を連れてきたことを告げます。生母との突然の対面に、曹芳は動揺して帳の外へ飛び出してしまいます。
曹爽は郭太后の怒りをものともせず、「この女性は天子の生母にも、乳母にもなれる。どうするかは太后次第だ」と脅迫。この脅しに屈した郭太后は、司馬懿を太傅に任命する奏状を承認してしまうのです。
曹爽の罠、司馬懿を討つ絶好の機会!?
曹爽の屋敷では、丁謐(ていひつ)と何晏(かあん)が司馬懿を宮中に呼び出して勅命を受けさせるよう進言します。曹爽は宮中に大軍を配置し、司馬懿が兵を連れてくれば謀反、来なければ勅命違反として、どちらに転んでも司馬懿を討つ算段。父の仇を討つため、曹爽は手段を選びません!
一方、洛陽郊外では、鐘会(しょうかい)が司馬昭(しばしょう)に、司馬懿を説得するよう頼みます。曹爽が今にも司馬懿を殺そうとしている今、司馬家は危機に瀕していると。しかし、司馬昭(しばしょう)は父に不満を抱いている様子…。
司馬懿、絶体絶命のピンチ!
司馬懿の屋敷では、宮中から戻った柏霊筠が、曹爽が皇帝の生母を見つけて太后と皇帝を操り、司馬懿を太傅に任命したことを伝えます。時を同じくして、駙馬の何晏が司馬昭を訪ね、曹爽が宮中に伏兵を置いていることをほのめかし、司馬懿を誘い出そうとします。
丁謐は皇帝の代理として司馬懿に勅命を伝えます。司馬懿が辞退することを見越して、丁謐は司馬懿を宮中の宴に招きます。これは明らかに罠…鴻門の会です!しかし、司馬懿は行かざるを得ません。逆臣の汚名を着せられてしまいますからね。
司馬懿の反撃、そして皇帝を連れて脱出!
司馬懿は丁謐と共に宮中へ。司馬昭は急いで屋敷に戻り、城の守備兵を動かして司馬懿を救おうとしますが、機転の利く柏霊筠がこれを制止。柏霊筠は、司馬師(しばし)を宮中に送り込んで司馬懿を守らせ、さらに老臣たちを宮殿の外で待機させることで、曹爽のクーデターを牽制する策を思いつきます。
宮中では、曹爽が司馬懿のために盛大な宴を開き、宮殿の外には多くの兵が待ち構えています。曹爽は司馬懿に勅命を受けるよう迫り、酒が進んだところで司馬懿の兵権を奪おうとします。司馬懿がこれを拒否すると、曹爽は合図を送ろうとしますが、司馬懿は郭淮(かくわい)と孫礼(そんれい)の10万の兵をちらつかせて曹爽を牽制。そして、幼い皇帝を連れて宮殿を出て、贈り物を取りに行くと言い出します。皇帝がそばにいることで、曹爽たちの計画は完全に狂ってしまいます。
つづく