あらすじ

趙雲(ちょううん)は軽衣との愛を誓うも、山賊の侵攻により真定(しんてい)県の防衛を任される。高則(こうそく)の策略や耿純(こうじゅん)の無謀な行動に翻弄されながらも、趙雲は故郷を守るために奮闘する。

ネタバレ

軽衣は李全(りぜん)の態度の急変に納得がいかず、趙子龍(ちょうしりゅう)もまた、師匠が突然縁談を持ち出し、軽衣との交際を禁じた理由が理解できません。二人は城外の寺で神に誓い、生涯互い以外とは結婚しないと誓います。

寺で騒ぎを聞きつけた趙子龍と軽衣が見に行くと、杜厥(とけつ)率いる山賊たちが真定(しんてい)県に侵入しようとしていました。急いで県城に戻り知らせようとしますが、狗蛋(こうたん)が現れて制止します。県城には内通者がおり、彼らの動きは筒抜けで、姜峰(きょうほう)が弓矢隊を率いて待ち伏せているというのです。狗蛋の助言で別の道から県城へ向かうことになり、趙子龍は狗蛋を仲間に誘います。

杜厥率いる山賊たちは、県城の門前で趙子龍を待ち伏せ、討ち取ろうとします。趙子龍が敵を退けたかに見えたその時、耿純(こうじゅん)がなんと吊り橋を上げ、城門を閉ざし、趙子龍を城外に締め出そうとします。

杜厥は城内に向かって叫び、高則(こうそく)に城門を開けて軍を迎え入れろと要求します。さもなければ、町を皆殺しにすると脅します。以前、趙家荘の墓前での戦いは、高則が隙を突いたからだと主張し、今回は万全の準備で復讐に来たと言い放ちます。

趙子龍は、山賊たちは金目当てだが、真定(しんてい)県の兵力は少ないながらも故郷を守るために全力を尽くすと高則に訴えます。そして、数百の郷勇を率いて官軍に協力し、山賊に対抗することを申し出ます。高則は趙子龍に郷勇を率いて東門と南門を守らせ、自身は西門と北門の督戦に向かいます。

戦を前に、師匠は趙子龍に戦術を指示し、任務を割り振ります。師匠は、趙子龍に『楽毅百戦術』を渡した時から、今日の戦いを予期していたと言い、今こそ趙子龍の統率力を試す時だと告げます。

杜厥の大軍は、趙子龍が守る東門と南門ではうまくいかず、西門と北門に攻撃を転換します。混戦の中、高則は姜峰の首を矢で射抜き、攻撃を止めるよう命じます。さもなければ、命を奪うのは容易いと脅します。姜峰は高則の言葉が真実だと知り、恨みながらも部下に攻撃を中止させます。耿純は高則の甘さを責め、姜峰を殺さなかったことを非難しますが、高則は姜峰を殺しても、王峰や李峰が現れるだけだと反論し、警告することで戦いを止め、兵士たちの無駄な死傷を減らす方が得策だと主張します。

柳慎(りゅうしん)は砂袋で北門の城壁を強化しますが、耿純は柳慎を臆病者と罵り、官軍の身分で手下に砂袋を撤去させ、太鼓を叩いて杜厥に決闘を申し込みます。狂妄な耿純は杜厥の敵ではなく、命を落とすのを見かねた趙子龍と李全、柳慎らが助けに入ります。

つづく