あらすじ

趙雲(ちょううん)は高則(こうそく)を救い、互いの立場を理解しあう。趙雲は夏侯軽衣(かこうけいい)との距離を縮める一方で、李飛燕(りひえん)は趙雲への想いを募らせる。朝廷では、董卓(とうたく)に対する反乱の動きが活発化し、高則は再び重要な役割を担うことになる。趙雲は神器護送の任務に志願し、試練に挑む決意を固める。

ネタバレ

子龍(趙雲(ちょううん)は、命を救った高則(こうそく)に感謝されます。高則は、これまで子龍を苦しめてきたことを詫びますが、子龍は、頼まれたことと、それぞれの立場があるからだと答えます。さらに、高則は根っからの悪人ではなく、董卓(とうたく)のために働くのが惜しいと伝えます。二人の若者は、いつか戦場で手加減することを約束します。

子龍の馬は高則が乗って行ってしまったため、帰りは軽衣と二人乗りになります。二人の心には、今までとは違う感情が芽生えます。

一方、王允(おういん)は貂蝉(ちょうせん)に、董卓の疑心暗鬼が強まっていることを話します。董卓が唯一信頼しているのは呂布(りょふ)で、興味があるのは倚天(いてん)剣と青釭(せいこう)剣だけですが、その二つの神器は常山(じょうざん)郡にあります。王允は、どうすればいいのか分からずにいます。

飛燕は、子龍のために手作りのチョッキを縫いますが、父親の李全(りぜん)が入ってきたため、父親のために縫ったと言い訳します。李全は娘の気持ちを察し、そのチョッキは派手すぎて自分には似合わないから、柳慎(りゅうしん)にでもあげたらどうかとからかいます。飛燕は、柳慎は痩せているからチョッキが似合わないと言い返し、父親に誰にあげるのか詮索しないでと照れながら言います。

庭から馬のいななきが聞こえ、飛燕は柳擎児(りゅうけいじ)と一緒に喜び勇んで駆け出しますが、そこにいたのは、手をつないで入ってくる子龍と夏侯軽衣(かこうけいい)でした。柳擎児は面白くなく、鼻を鳴らして怒って行ってしまいます。

豆腐屋の周懐忠は、以前、御林軍に所属していました。趙安(ちょうあん)と李全が二つの神器を持って常山(じょうざん)郡に来てから、彼も他の義士たちと一緒に常山に隠れ住み、朝廷の動向を常に監視し、時々集まって話し合っています。この日、彼は李全を裏山に呼び出し、王允が董卓や呂布と親密な関係にあるという情報を伝えます。周懐忠は、王允は完全に董卓に味方していると考えていますが、李全は、王允が董卓と手を組むはずがないと信じており、適切な時に王允を助けることができると考えています。

軽衣は、子龍がいつも話している飛燕に会います。軽衣は飛燕に、子龍がいつも「飛燕を嫁にもらう男は、何世代もかけて徳を積んだ幸運な男だ」と言っていると伝えます。それを聞いた飛燕は、子龍が自分を異性として見ていないことに気づき、怒って子龍に帰るように言います。

子龍は、二つの護国神器を京に護送し、王允に届けることを志願します。李全は、明日、彼が凌悦たち三人の師匠との手合わせで負けないようなら、彼の願いを許可すると言います。

高則は部下とともに京に戻り、董卓の前に引き出されて罰を受けます。そこへ、十八路諸侯が董卓に反旗を翻したという知らせが届きます。董卓の部下たちは憤慨し、袁紹(えんしょう)や曹操(そうそう)を過小評価していたと罵ります。董卓は、30万もの賊どもを集めたとしても、彼らを高く評価することはないと言い放ちます。華雄(かゆう)と徐栄が率先して戦いを申し出ると、董卓は彼らに10万の兵を与え、二日後に汜水関で敵を迎え撃つように命じます。呂布は、知略に長けた副将を配置する方が安全だと考え、高則がその任にふさわしいと考えます。

つづく