あらすじ
尘月(ちりづき)が迎えた皇后の茶宴では、後宮の嫉妬と聖上の関心が交錯する中、彼女の強い意志が光る展開となりました。一方、龍炎(りゅうえん)とのすれ違いが続き、二人の関係はさらに切ない方向へ。雪阡尋(せつせんじん)と青青(せいせい) の間には、過去の記憶が絡む謎が浮かび上がり、小珒(しょうしん)との再会という新たな伏線も描かれました。運命に翻弄される登場人物たちの行方から目が離せません!
ネタバレ
第22話では、尘月(ちりづき)が皇后の茶宴に参加するところから物語が展開します。青青(せいせい) の手助けで女装し、宮中の礼儀作法を学ぶ尘月。しかし、彼女は幼い頃に辺境で育ったため、宮中の厳格な空気に馴染めず、どこか落ち着かない様子です。
そんな中、龍炎(りゅうえん)が尘月のもとに現れます。赤い衣装に身を包んだ尘月がゆっくりと歩み寄る姿を見た龍炎は、ふと彼の記憶の中にいる「阿瑜(あゆ)」の面影を重ね、動けなくなってしまいます。しかし、その瞬間を狙った刺客が現れ、尘月に襲いかかります!刺客の目的は尘月を殺すことではなく、彼女の顔を傷つけること。尘月と龍炎は見事な連携で危機を乗り越えますが、刺客は逃亡してしまいます。
二人きりの時間と過去の記憶
刺客との戦いで服が破れてしまった尘月。青青(せいせい) は気を利かせてその場を離れ、龍炎が尘月に新しい腰帯を巻いてあげることに。この近さに、龍炎は過去の記憶を呼び起こします。かつて阿瑜が自分の衣服を直してくれたときのことを思い出し、目の前の尘月がその記憶と重なります。けれども、今の尘月は「阿瑜」ではありません。この切ないすれ違いが、龍炎の胸を締め付けます。
皇后の茶宴での波乱
宮廷に向かう馬車の中で、刺客の技を振り返っていた尘月は、彼らの狙いが自分の目であることに気づきますが、寒熙雲(かんきうん)との繋がりまでは思い至りません。茶宴に到着すると、皇后や後宮の妃たちが尘月を快く思っていない雰囲気が伝わってきます。特に皇后は、聖上(せいじょう)が尘月を妃に迎えたいという噂に強く反発しており、尘月に冷たい態度を取ります。
そんな中、聖上が茶宴に現れ、女装した尘月の美しさに驚きます。彼女を自分の隣に座らせるほど気に入った様子の聖上。しかし、尘月は妃になるつもりなど毛頭なく、わざと粗野な振る舞いをして聖上を幻滅させることに成功します。この場面では尘月の賢さと強い意志が光り、皇后を含む後宮の人々を見事にやり過ごしました。
雪阡尋(せつせんじん)(せっせんじん)と青青(せいせい) の微妙な距離感
一方、雪阡尋(せつせんじん)が月宮玄女(げんじょ)からもらった特製の菓子を青青に渡すシーンでは、二人の距離が一気に縮まりそうな雰囲気に。しかし、青青の何気ない一言が雪阡尋(せつせんじん)の心を混乱させます。彼の頭に浮かぶのは、天界での記憶と、かつて守りたかった人のぼんやりとした面影。この人物が青青とどう繋がるのか、未だ答えは見つかりません。雪阡尋(せつせんじん)はひとり琵琶の前で記憶を手繰り寄せようとしますが、答えにたどり着けず、苛立ちを募らせるばかりです。
龍炎と尘月のすれ違い
尘月は龍炎を城壁に誘い出し、かつてここで見た美しい花火の話をします。しかし、龍炎は「ここには来たことがない」「花火には興味がない」と答え、尘月は心底落胆します。「やっぱり違う人かもしれない」と思い詰めた尘月は、帰宅後、龍炎に主院を出ていくよう命じます。これ以降、彼女の許しなしでは屋敷に入ることを禁じました。
その夜、尘月は夢の中で龍炎と再会します。二人は空を飛び、愛を確かめ合うものの、最後には空中で落下してしまいます。夢から目覚めた尘月は、「龍王の兄」を探すという決意を新たにします。一方、龍炎もまた尘月への想いに苦しみながら、彼女と一緒にいられない運命を嘆いていました。
小珒(しょうしん)の登場と再会
街では、小珒(しょうしん)が広平侯の世子に絡まれているところに尘月が介入します。幼い頃の友人である小珒(しょうしん)を守るため、尘月は世子を宥めますが、小珒とのやり取りの中で互いの武術の癖から、二人が旧友であることを認識します。ここで新たな伏線が張られ、今後の展開がさらに楽しみになります。
つづく