あらすじ
謝小霓(しゃしょうげい)の香囊をきっかけに雲娘(うんじょう)の過去が明らかになるも、顔文秀(ぶんしゅう)の嫉妬が悲劇を招く。大火で雲娘は命を落とし、孤独を抱えた謝小霓たちは京城への旅立ちを決意する。新たな道のりが始まり、物語は次なる局面へ──。
ネタバレ
第10話は感情が揺さぶられる展開が続き、視聴者の心を鷲掴みにするエピソードでした。まずは、物語のきっかけとなる謝小霓(しゃしょうげい)と元香(げんこう) 、そして顔文秀(ぶんしゅう)の三角関係が火種となります。顔文秀が謝小霓と承天(しょうてん)の親密さに嫉妬し、ついには悲劇を引き起こすことに。
嫉妬が生んだ炎の悲劇
物語は雲娘(うんじょう)の誕生日を祝う一幕から始まります。学員たちがそれぞれ贈り物を用意し、和やかな雰囲気が漂う中、謝小霓が用意した香囊(香り袋)が雲娘の心を強く揺さぶります。梨の香りが母親を思い出させたのです。雲娘は涙ぐみながら感謝し、宴は笑顔のうちに始まります。しかし、笑顔の裏には顔文秀の嫉妬心が渦巻いていました。
宴の後、顔文秀は酔いつぶれた謝小霓を厨房に閉じ込め、さらには油灯を倒してしまい火事を引き起こします。瞬く間に燃え広がる炎──学員たちは必死に消火を試みますが、火勢は手に負えません。そんな中、雲娘と承天(しょうてん)が命を懸けて謝小霓を救出に向かいます。謝小霓を救い出すことには成功しますが、雲娘は崩れ落ちた厨房に飲み込まれ、命を落とします。その最後の言葉は、「生きるのよ、しっかりと」。
雲娘の死と揺れる人間関係
雲娘の死は学員たちに深い悲しみを与えますが、顔文秀は謝小霓を責めます。火事が起きたのは謝小霓のせいだと言い放つ顔文秀。しかし、謝小霓は反論します。「私が厨房に閉じ込められていたのは誰の仕業か」と。そして、彼女が涙ながらに語ったのは「雲娘は私にとって母のような存在だった」という真情でした。
一方、顔文秀は事件の責任を追及される前に、幼馴染の蘇文宇(そぶんう)に連れられて去っていきます。その姿はまるで何事もなかったかのようで、雲娘の死を軽んじているようにも見えました。この態度に承天や元香(げんこう) 、そして謝小霓は深い怒りと失望を抱きます。
新たな旅立ち、京城への道
雲娘を失った謝小霓、承天、元香の三人は、行くあてもなく共に京城を目指すことを決意します。三人はそれぞれ家族を失い、孤独な存在です。しかし、共に生きることを誓い合い、京城で新たな希望を見つけるための旅路が始まります。謝小霓は心の中で「女商」として成功することを固く誓います。
雲娘の墓前に別れを告げた三人が去った後、謎の人物・欧陽子虞(おうようしぐ)が現れ、謝小霓の名前が刻まれた小さな碑を見つけます。彼はその名に懐かしさを覚えますが、記憶が曖昧なことに頭を抱えます。この伏線が今後どう展開するのか、期待が高まるエンディングでした。
つづく