あらすじ
京城にたどり着いた謝小霓(しゃしょうげい)たちが、厳しい現実を乗り越えながら小さな衣装店を立て直していく奮闘の物語。逆境の中で工夫を凝らし、庶民の心を掴む嫁衣制作を成功させることで店は活気を取り戻す。しかし、競合する蘇(そ)家との対立が激化し、新たな試練が待ち受ける。
ネタバレ
京城に到着した謝小霓(しゃしょうげい)、承天(しょうてん)、元香(げんこう) の3人。元香(げんこう) は「伯父(おじ)の制衣(衣服制作)店は大きくて余裕があるからきっと受け入れてもらえる」と期待していたものの、現実は厳しかった。おじの店は小規模で、さらには伯母(おば)は元香の顔すら覚えていない始末。元香が泣きながらおじに抱きついてようやく思い出してもらえたものの、「自分たちの生活すら厳しい」と伯母は3人を追い返そうとします。しかし、おじの説得と元香の涙の訴えにより、伯母も渋々ながら彼らの滞在を許可。ただし条件は「働くこと」。こうして3人は店の修繕や掃除を開始し、少しずつ店の見栄えを整えていきます。
そんな中、チンピラたちが店に現れ、例金(みかじめ料)を要求。元香は勇敢に立ち向かいますが、侮辱され、承天(しょうてん)は怒りで殴り合い寸前に。そこで謝小霓が手持ちの銀子(銀貨)をすべて差し出し、「一年間もう来るな」と約束させます。これにより場は収まりましたが、手持ちの資金が底をつき、伯父と伯母は申し訳なさそうにします。
その後、謝小霓は店を盛り立てるためにアイデアを発揮します。ある日、街中で嫁衣(婚礼衣装)を買えない父娘に出会い、「他店の半額で美しい嫁衣を作ってみせる」と提案。店の見栄えが悪いことから彼らは躊躇しますが、「定金(前金)は不要、満足したら代金をいただく」と説得。伯母はこの話に反対するも、謝小霓の熱意に押されて了承します。
嫁衣制作のため、謝小霓は夜を徹して作業し、ついに完成。真珠の代わりに貝殻を用いる工夫を凝らした嫁衣は、見劣りしない美しさを誇り、父娘も大満足。これをきっかけに方氏制衣(ほうしせいい)店には庶民からの注文が殺到し、店は次第に活気を取り戻します。
三か月後、方氏制衣店の評判は京城中に広まり、なんと富裕層の顧客まで獲得。一方で、競合する高級衣服店「蘇家(蘇(そ)家)」は価格競争に巻き込まれ、怒りを募らせた蘇文宇(そぶんう)が方氏制衣店に乗り込む展開へ。物語は新たな波乱を予感させつつ、次回へ続きます。
つづく