あらすじ
元日、花芷(かし)は家族を支えるため桃符を売り出すも、周囲の嘲笑にさらされる。しかし、沈淇(しんき)の助けによって事態は好転。顧晏惜(こあんせき)との再会では、互いに皮肉を交わしながらも、心に微かな変化が生じる。一方、花家は流刑を前に苦しい現実に直面し、顧晏惜の母の死の謎も浮上。沈淇は家族の反対を押し切り、花家を支えようとするが、彼自身も大きな試練に直面する…。
ネタバレ
元旦の騒動…そして複雑に絡み合う運命の糸
第6話は、花芷(かし)が家族を支えるため、元旦の日に自ら街頭で桃符(お守りの一種)を売るシーンから始まります。彼女は最後の財産であった装身具を質に入れ、抱夏(ほうか)に机と文房具を用意させます。街中に陣取った花芷(かし)の姿は、たちまち人々の注目を集めますが、その視線の多くは好奇心や嘲笑に満ちたものでした。それでも花芷は意に介さず、堂々と桃符を売り始めます。
そこに現れたのが沈淇(しんき)。彼は銀貨を置き、「墨宝を頂きたい」と花芷に桃符を依頼。彼女の書いた文字を称賛し、その場を去ります。この沈淇(しんき)の行動により、周囲の人々も花芷の書く文字の美しさに気付き、次々と購入していきます。しかし、その中には桃符を買った直後に破り捨て、花芷の名誉を傷つける者も…。この光景に怒りを爆発させた沈淇は、彼らに拳を振るいます。
一方で、花芷自身は「稼げればそれでいい」と冷静。沈淇は花芷に「友達になりたい」と申し出、彼女も快く承諾します。この一部始終を、対面の楼閣から顧晏惜(こあんせき)が見ていました。彼は部下に桃符を買うよう指示し、一見冷静な態度を取りますが、その視線には何か複雑な感情が垣間見えます。
再会の会話と花家の苦境
その後、花芷は顧晏惜(こあんせき)を引き止め、薬局の場所を尋ねます。花家が罪人として扱われる中、他人は彼女にまともな情報を教えようとしないため、やむなく彼に助けを求めたのです。馬車で移動する顧晏惜と、徒歩の花芷の間で再び火花が散る会話が交わされます。顧晏惜は彼女に「婚約が破談になったからといって、こんな風に自暴自棄になるな」と冷たい言葉を投げかけますが、花芷も負けじと「あなたこそ、仮面の下に隠れて生きるのはどうなのか」と反論。彼女の言葉は顧晏惜の心に小さな波紋を広げます。
花家では、花芷たちがなんとか用意した食料や薬で、久しぶりにまともな夕食を取れる状況に。しかし、喜びの中にも、流刑が決まった男性陣の行く末を思うと家族の心は重いものに包まれます。夏金娥(かきんが)は、流刑の際に家族に衣類を届けるため、必要な資金を工面するために侍女を売るという苦渋の選択をします。一方、花芷は妹の花霊(かれい)に桃符を売る手伝いを頼みますが、彼女は恥ずかしさから拒否。家族それぞれが、厳しい現実の中で葛藤を抱えています。
顧晏惜の追憶と新たな疑惑
一方、顧晏惜は幼少期に母と過ごした幸せな時間を思い出しつつ、母の死に関する新たな手がかりを得ます。王妃の院で異変を目撃した者の証言から、母の死に謎の影があることを確信し、七宿司を使ってさらなる調査を開始します。そして、その事件は偶然にも花芷が幼少期に王府を訪れた際の出来事と関係があるようで…。顧晏惜は花芷の過去に興味を抱くようになります。
沈家の怒りと新たな試練
一方、沈淇が花家の男たちを送る準備を進めていることを知った沈父は激怒。彼を激しく鞭打ち、沈淇は血を吐くほどの重傷を負います。それでも沈淇は花芷を助けたいという思いを捨てず、苦境の中で花家を支えようと決意します。
つづく