あらすじ
沈淇(しんき)が父親に阻まれる一方で、花芷(かし)は自らの手で運命を切り開こうと奮闘します。顧晏惜(こあんせき)との再会を通じて、花芷は新たな可能性を見出し、家族との絆の再確認も果たしました。一方で、彼女の背後には謎めいた人々と事件が絡み合い、波乱の予感が漂います。
ネタバレ
第7話では、主人公・花芷(かし)がまたしても波乱の運命に巻き込まれながらも、彼女の芯の強さや周囲との関係性がじわじわと描かれる展開が魅力的です。涙あり、笑いあり、そして謎めいた人物・顧晏惜(こあんせき)との距離が縮まるシーンも見どころです!
沈家の混乱と花家の動揺
物語は、花芷(かし)の友人である沈淇(しんき)が、家族の反対を押し切って見送りに行こうとする場面から始まります。しかし、沈父が激怒して棍棒で彼を打ち倒してしまうという衝撃的な展開に。沈淇(しんき)の不在に気づいた林婉(りんわん)たちは困惑し、遅れるわけにはいかないと、花芷が自ら馬車を引いて十里亭へ向かうことに。
馬車の中では、祖父の手の傷を見て胸を痛める花芷の姿が描かれます。彼女は家族が苦難に直面して以来、一度も涙を見せたことがないと語り、その強さに目頭が熱くなる場面も。一方、遠くから大理寺の宪王・顧晏恭(こあんきょう)が彼女の様子を見守り、「花芷は花屹正(かきつせい)よりも興味深い」と微笑むのです。
謎の顧晏惜(こあんせき)が再び登場
出発の直前、顧晏惜が馬に乗って現れます。彼は花屹正に、かつて王府にいた子供について問いただしますが、花屹正は真実を隠します。その場で顧晏惜は「例行の捜査」と称して犯人たちの持ち物検査を命じ、衣服に隠されていた銀貨を発見。これにより、大理寺に恥をかかせることに成功します。
その後、花芷が誤解を解こうと身代わりを申し出た結果、大理寺で罰として十回の杖打ちを受けることに。罰を終えた花芷は傷だらけで雨の中を歩きますが、偶然にもそこで顧晏惜と再会。彼が以前、自分を助けてくれた人物だと気づきます。
青崖書院での秘密と新たな絆
顧晏惜は花芷を医者の元へ連れて行き、手当てを受けた後、彼女とともに青崖書院へ向かいます。そこで、花芷は叔父・花平陽(かへいよう)から教わった「大槐樹(おおえんじゅ)」の下を掘り返し、18樽の女児酒を見つけます。これは花平陽が彼女の嫁入り道具として準備したものでした。
顧晏惜の助けを借りて17樽を売り払い、170貫もの大金を手に入れる花芷。残りの1樽を顧晏惜に贈り、さらにはお礼として銅銭を手渡します。帰り道、花芷は疲れ果てて彼の肩に寄りかかりながら、家族の多くが女性や子供であることを考え、顧晏惜に助けを求めます。このシーンでは、顧晏惜の人間味あふれる一面も垣間見え、彼が後悔していること――幼少期に母親との関係を疎かにしたこと――が語られます。
家族との対立、そして和解
家に戻った花芷は、母親や叔母たちに怒りをぶつけますが、母親は悲しみと後悔を滲ませます。一方、二婶(におば)は自分の非を認めず、さらに三婶(さんおば)も花芷を責め立てます。家族の態度に心を痛めた花芷は、何も言わずその場を去ってしまいます。
しかし、家族の本当の思いを知るきっかけが訪れます。使用人の呉玉娘(ごぎょくじょう)から「家族は君を大切に思っている。何よりも大事なのは人だ」と諭され、花芷は自室へ戻ります。そこでは、家族が彼女のために布団を整え、帰りを待っていたのです。家族の温かさを感じた花芷は、少しずつ心を癒していきます。
つづく