被告人 第5話 あらすじ/ネタバレ

月がまだ完全に姿を消さないうちに、月下洞殺人事件の謎はさらに複雑さを増していく。

深夜12時30分、カン・ジュニョクは精巧な録音人形を抱え、パク・ジョンウの家へと車を走らせる。扉が開くと、ユン・ジスの穏やかな咲顔が目に飛び込んできた。彼女の賢さはカン・ジュニョクの心に複雑な思いを呼び起こす。かつては、彼もまたユン・ジスに恋心を抱いていたのだ。しかし、今回の訪問は純粋にパク・ハヨンの誕生日を祝うためのプレゼントを届けるためだった。

翌日、警察署内は重苦しい空気に包まれていた。次長検察官の決定により、パク・ジョンウが夢見ていた国連検察官の座はカン・ジュニョクに譲渡されたのだ。カン・ジュニョクが次長室を後にすると、部長は彼に検視結果を告げる。死亡時刻は午前0時30分から1時の間と特定された。この知らせは晴天の霹靂となり、カン・ジュニョクは言葉を失う。彼は自分がその場にいたことを説明しようとするが、部長の厳しい視線によって製止されてしまう。彼は容疑者の一人であることを示唆されたのだ。自己防衛のため、カン・ジュニョクは慌てて録音人形と監視カメラの証拠を破棄する。

刑務所の高い壁の中で、カン・ジュニョクはパク・ジョンウに嘘をつき、事件は進展がないと告げる。パク・ジョンウは自分の耳を疑い、何か聞き間違えたのではないかと自問自答する。一方、刑務所の別の場所では、シン·チョルシクが再び姿を現し、タバコを餌にパク・ジョンウを誘い出し、床に書かれた謎の文字「16k」と交換しようとする。パク・ジョンウはタバコと交換するが、その背後にさらに深い罠が隠されているとは知る由もなかった。刑務所長の突然の捜索で計画は露呈しそうになるが、パク・ジョンウは事前に準備していたため、タバコを隠すことに成功する。その後、彼はシン·チョルシクと共に運動場の掃除を命じられる。その最中に、テスがパク・ハヨンのことで数日間帰ってきていないことを知り、必死に手がかりを探していることを知る。

与此同時、チャ・ソノの家では、温かな読書の時間が過去の思い出を呼び起こしていた。彼はかつて、兄の結婚式を阻止しようとして父親から暴行を受けた少年、チャ・ミノだった。今ではチャ・ソノとして生きているが、あの苦しい経験を忘れられないでいる。夜、徐ウネはパク・ジョンウ事件の書類に没頭し、パク・ジョンウの同僚であるコ・ドンユンに助けを求めることを決意する。事件の解決に一筋の光明が差すことを期待して。

フェンシングの試合で、チャ・ソノと李燦栄の対決は、チャ・ソノの先端恐怖症のために中断してしまう。この様子をコ・ドンユンは目撃していた。彼はチャ・ソノの秘密を知っており、彼の本当の正体に強い興味を抱いていた。一方、車明グループの会長は息子の墓前で、善浩の名前を口にする。彼はすべてを見抜いていた事実を明かす。

チャ・ソノは、誤って署名されたチャ・ミノの死亡診断書を破棄するため、深夜に国科捜に侵入する。しかし、コ・ドンユンが密かに後をつけていたことを知る由もなかった。コ・ドンユンが真実を暴こうとしたまさにその時、突然の交通事故に巻き込まれ、生死不明となる。そして、その重要な死亡診断書は謎の人物によって奪われてしまう。コ・ドンユンの犠牲は、事件を前進させるための重い代償となった。

荒涼とした野原で、テスの不屈の努力がついに実を結ぶ。彼はパク・ジョンウの旅行鞄を掘り出した。そこには、パク・ハヨンの最後の秘密が隠されているかもしれない。鞄が開かれた瞬間、テスの涙と絶望が交錯する。パク・ハヨンの真実には手が届きそうでありながら、同時に遠く感じられる。

牢獄の中で、パク・ジョンウは「16k」の意味を繰り返し考える。記憶の断片が徐々に一つの絵を描き出す。それは、パク・ハヨンと過ごした時間であり、パク・ハヨンの体重がちょうど16キロだったことだった。この瞬間、彼は悟る。16kは単なる数字ではなく、パク・ハヨンへの限りない思いと追憶の証だったのだ。この複雑に入り組んだ迷霧の中で、真実と裏切りが交錯し、それぞれが信念と秘密のために戦っている。

第5話 感想

第5話は、緊張感と謎がさらに深まる展開でした。カン・ジュニョクの行動は不審で、彼の真意が気になります。一方、パク・ジョンウは真実を明らかにするために奮闘し、彼の姿に共感しました。

また、チャ・ソノの過去が明らかになり、彼の苦悩が伝わってきました。徐ウネのパク・ジョンウへの想いは切なく、彼女の活躍に期待が高まります。

つづく