風と雲と雨 第10話 あらすじ/ネタバレ
夜が訪れましたが、キム一族ではキム・ビョンウンの逮捕騒動の影響もなく、静かな空気が流れていました。キム一族の頭脳であるイ・ボンリョンは、チェ・チョンジュンに精緻な懐中時計を贈り、キム一族の複雑な状況を静かに語ります。養子であるキム・ビョンウンは、キム一族の経済を握っていましたが、逮捕されてもキム・ジャグンは慌てず、余裕で点心を味わっていました。イ・ボンリョンは、自分の肩の烙印の痛みが消えない限り、キム・ビョンウンの運命は決まらないと信じています。
一方、チェ・チョンジュンは別の方法で真相を突き止めようと、算命師を名乗って軍威県令を訪ねます。この県令は狡猾な顔つきで、耳が良く、口が達者でしたが、チェ・チョンジュンはすぐにキム・ビョンウンと親しい利己的な人物であることを見抜きます。帰り道、イ・ハウンの突然の訪問で、チェ・チョンジュンは事件の裏に趙家とキム一族、どちらにも隠された秘密があることを悟ります。
翌日、キム・ビョンウンの最終審問が迫り、イ・ハウンはチェ・チョンジュンに限られた時間内で真相を明らかにできるかどうかを焦って尋ねます。チェ・チョンジュンは、協力は互いの信頼の上に成り立つべきだと断言し、そうすることでイ・ハウンの最も堅固な後ろ盾になると約束します。
突破口を探るため、チェ・チョンジュンはキム・ビョンウンに面会しようとしますが、何も得られず、軍威県令にターゲットを絞ります。彼は巧妙に策略を立て、県令の邸宅に入り、調査の結果、キム一族と同じ扇子と密書を発見し、証拠を掴みます。さらに追及しようとしたところ、侍衛が突入し、チェ・チョンジュンは慌てて逃げ出します。
宮中に急いで戻ったチェ・チョンジュンは、チェ・インギュに阻まれ、宮門が閉ざされてしまいます。チェ・チョンジュンは怒りを爆発させますが、どうすることもできません。
大殿では、キム・ビョンウンは顔色を変えず、五衛軍隊長イ・ジェドゥがイ・ハジョンの指示で謀仮を企てたことを主張し、軍威県令がイ・ハジョンの親戚であり、汚職事件はキム一族が陥れられた陰謀だと告発します。大臣たちは激怒し、イ・ハジョンの厳罰を求めます。
イ・ハウンは獄中のイ・ハジョンを訪ね、冤罪と怒りに満ちながらも、抵抗するよう励まします。しかし、イ・ハジョンが再び大殿に立った時、謀仮罪を認めたことで、一同は驚愕します。実はキム・ビョンウンは、王位を餌にイ・ハジョンを脅迫し、キム一族に忠誠を誓う誓約書を書かせていました。
キム・ビョンウンはイ・ハウンの安全をも脅かし、危機が迫ります。その時、チェ・チョンジュンが駆けつけ、県令の邸宅から盗み出した証拠を元に、軍威県令の正体を暴きます。さらに巧みな策略で、イ・ハウンを窮地から救います。
イ・ハジョンは自分が捨て駒になったことを悟り、絶望のあまり、趙大妃に遺書を残して毒を飲み自害します。彼の家臣ヨン・チソンは悲しみに暮れ、主君の仇を討つと誓い、キム・ビョンウンとチェ・チョンジュンを標的にします。大きな嵐が近づいていました。
第10話の感想
第10話は、緊迫感と衝撃の連続でした。キム・ビョンウンの逮捕から始まり、チェ・チョンジュンの奮闘、イ・ハジョンの悲劇、そしてヨン・チソンの復讐宣言まで、怒涛の展開に目が離せませんでした。
特に印象に残ったのは、チェ・チョンジュンがキム・ビョンウンの陰謀を暴くシーンです。証拠を掴むために県令の邸宅に侵入する大胆さ、そして窮地を脱する機転の利かせ方は、まさに主人公らしい活躍でした。
また、イ・ハジョンの死は、あまりにも悲惨でした。キム・ビョンウンに騙され、自害に追い込まれた彼の無念さは、見ているこちらも胸が痛くなります。
しかし、この悲劇はヨン・チソンの復讐心を燃え上がらせました。キム・ビョンウンとチェ・チョンジュンへの復讐を誓う彼の姿は、今後の展開をさらに不穏なものにしています。
つづく