風と雲と雨 第13話 あらすじ/ネタバレ

宮廷の重苦しい空気

皇帝は、蔓延する疫病に心を痛め、群臣を集めて対策を協議します。しかし、キム・ビョンウン率いる勢力は、疫病の解決策を提案するどころか、重症患者を水口門外に隔離することを主張します。そこは、死体を捨てる荒れ地であり、病人を追いやることは、死へ追いやるようなものです。ソンチイはさらに、疫病はチェ・チョンジュンの仕業であり、邪術で国運を乱したとして、厳罰に処すべきだと主張します。皇帝と重臣であるイ・ハウンは、ソンチイの言葉が荒唐無稽であることを知っていますが、権力には逆らえず、チェ・チョンジュンが投獄されるのを見守るしかありません。

監獄の罠

監獄の中では、キム・ビョンウンとソンチイがチェ・チョンジュンを陥れる罠を仕掛けていました。キム・ビョンウンは、チェ・チョンジュンを殺すのではなく、利用してイ・ハウンを謀仮の疑いで陥れ、さらにイ・ミンに罪を著せることで、イ・ハウンの勢力を弱体化させようと企みます。その見返りとして、キム・ビョンウンはイ・ボンリョンをチェ・チョンジュンに与えると約束します。この提案に、ソンチイは驚きを隠せません。彼は、このことでイ・ミンの占い師となり、出世できると考えていたからです。しかし、キム・ビョンウンはソンチイの愛するイ・ボンリョンを奪い、さらに殺そうとしていました。電光石火の間に、ソンチイはキム・ビョンウンの手下によって喉を掻き切られ、命を落とします。

キム・ビョンハクとの取引

一方、チェ・チョンジュンはナガクの元に呼ばれ、病に倒れたキム・ジャグンとキム・ビョンハクに会いに行きます。チェ・チョンジュンは、キム一族は今年中に災難に遭うが、キム・ジャグンは生き延びられると断言します。ナガクが「横禍」が何を指すのかと問いますが、チェ・チョンジュンは黙ったまま、キム・ビョンハクを見つめます。キム・ビョンハクが約束の5万両の銀を支払うと、チェ・チョンジュンはイ・ハウンを支持すると決めたことを明かし、このことを秘密にするよう厳命します。違仮した場合は、容赦しないと警告します。さらに、チェ・チョンジュンはキム・ビョンハクに、兄であるキム・ビョンウンとは命が相克しているため、一緒にいてはいけないと忠告します。これは、キム・ビョンハクの望むところでした。

皇帝の願い

皇帝の病状は悪化の一途をたどり、臨終の際に唯一の願いとして、イ・ボンリョンの結婚式を見届けたいと趙大妃に懇願します。チェ・チョンジュンは、万が一に備えて、マンソクに馬と馬車を用意させ、病人たちを安全な場所に逃がす計画を立てます。マンソクは、チェ・チョンジュンがそこまで犠牲になる必要はないと言いますが、チェ・チョンジュンは諦めれば、人々を死なせることになることを理解しています。彼は、力はないかもしれませんが、病人たちの唯一の希望であることを自覚しています。

ヨン・パルヨンの活躍

その頃、ヨン・パルヨンは人々を収容できる土地を購入することに成功し、チェ・インギュに捕らえられそうになっていた人々を救出します。人々は、チェ・チョンジュンに感謝し、命の恩人として崇めます。一方、イ・ハウンは、イ・ミンがイ・ジェファンの即位を阻止していることに腹を立て、殺害しようとします。チェ・チョンジュンは、宗親を殺害すれば、イ・ジェファンに永遠に悪名が付きまとい、大きな影響を及ぼすことを説得します。イ・ハウンは表面上は承諾しますが、心の中では別の計画を立てていました。

隠された秘密

しかし、この権力闘争の渦中には、イ・ミンが奴隷だったという秘密が隠されています。この秘密は、人々の頭上にぶら下がった剣のように、いつでも状況を変える可能性があります。チェ・チョンジュンは、正義と優しさを守り続けることができるのか、イ・ハウンはどのような策略を立てるのか、はまだわかりません。宮廷内外では、風雲急を告げ、より激しい戦いが幕を開けようとしています。

第13話感想

第13話は、緊張感と衝撃の連続でした。キム・ビョンウンの冷酷さ、ソンチイの悲惨な最期、そしてチェ・チョンジュンの決意と行動に、心が揺さぶられました。

特に印象的だったのは、チェ・チョンジュンがイ・ハウンを支持すると決めたシーンです。彼は、自分の命よりも、病に苦しむ人々の命を優先し、大きな決断を下しました。その姿は、まさに英雄そのものでした。

また、キム・ビョンハクが兄との関係を断ち切る決意をしたことも、重要なポイントでした。彼は、チェ・チョンジュンの言葉に感銘を受け、自分の進むべき道を見つけたのでしょう。

一方で、イ・ハウンの心の闇が深まっていることも気になります。彼は、目的のためには手段を選ばない冷酷な人物です。チェ・チョンジュンとの対立は、ますます激化していくことが予想されます。

つづく