風と雲と雨 第3話 あらすじ/ネタバレ
チェ·ギョンの遺言を受け、チェ・チョンジュンは隠居の道を歩み始めた。しかし、その胸には復讐の炎が燃え盛っていた。チェ·ギョンと自身の早すぎる死を覆すため、彼は運命に抗うことを決意する。
一方、霊力を持つイ・ボンリョンは、母とチェ・チョンジュンを守るため、法廷で偽証を強いられる。その結果、キム・ビョンウンの脅威に晒され、忠誠と犠牲の証である烙印を背負うこととなった。チェ・チョンジュンは複雑な心境に陥る。父の無念、イ・ボンリョンの「裏切り」、そして逃亡中の悪人への憎悪が入り混じる。
時が経ち、隠居生活を送るチェ・チョンジュンは、心身を鍛錬するだけでなく、道法と算術の腕前も飛躍的に向上させた。彼は運命を自らの手で切り開き、かつて自分を傷つけた者たちに代償を払わせることを心に決めていた。そんな決意を胸に、チェ・チョンジュンは漢陽城へと足を踏み入れる。そこで出会ったのが、ヨン・パルヨンだった。二人はすぐに意気投合し、親友となる。
算術の腕前を試すため、チェ・チョンジュンはヨン・パルヨンに連れられ、漢陽城で最も有名な占い師である赤導師のもとを訪れる。しかし、現実の厳しさは彼に大きな打撃を与える。赤導師はただの詐欺師に過ぎなかったのだ。チェ・チョンジュンは赤導師の正体を暴き、近いうちに水難に遭うと予言する。そして、キム一族の祭祀の日に、金銭欲に目が眩んだ赤導師は川に投げ込まれた銀を拾おうとして溺れかけ、祭祀を妨害した罪でキム・ジャグンの側室によって処刑されそうになる。危機一髪のところでチェ・チョンジュンが駆けつけ、赤導師を救い出す。この一件でチェ・チョンジュンは一躍有名人となった。
チェ・チョンジュンの才能に感銘を受けたヨン・パルヨンは、彼を賭博の世界へと誘う。そこでチェ・チョンジュンは、チェ·ギョンを陥れた審査官であるイ・ハウンと再会する。イ・ハウンはチェ・チョンジュンに気づかなかったが、チェ・チョンジュンは彼の特徴をすぐに思い出した。二人が対峙していると、官兵が乱入し、混乱の中でチェ・チョンジュンは再びイ・ハウンを救う。
ヨン・パルヨンへの恩返しのため、チェ・チョンジュンは賭博場で占いを行うことにする。すると、再びイ・ハウンと遭遇する。チェ・チョンジュンは細かな顔相と八字分析から、イ・ハウンが使用している生年月日が本人のものではないことに気付き、警戒心を強める。
同じ頃、哲宗皇帝が病に倒れ、キム・ジャグンはイ・ボンリョンに次期皇帝の候補を探すよう命じる。イ・ボンリョンは苦労の末、花火の眼を持つ少女ミンジウンを発見し、彼女が未来の明成皇后であると確信する。イ・ボンリョンは騒ぎを起こさないように、自ら妓女に扮して月城楼妓院に潜入し、ミンジウンに接近することを決意する。
チェ・チョンジュンもまた、大妃娘娘の甥であるチョ・デゴムと会うため、月城楼を訪れる。運命のいたずらで、チェ・チョンジュンは振り返った際に、忘れられないイ・ボンリョンの姿を目にする。ヨン・パルヨンの声で我に返るが、その想いは波のように押し寄せてくる。
夜が訪れ、イ・ボンリョンは街を一人歩きながら、チェ・チョンジュンが怪我をした時の光景を思い出す。苦しみと懐かしさが交錯する。感情に溺れそうになったその時、暖かい腕に抱きしめられる。目を開けると、そこには夢にまで見たチェ・チョンジュンがいた。運命のいたずらで再会を果たした二人。果たして、彼らは誤解を解き、共に未来の風雨に立ち向かうことができるのか。その答えはまだ誰にも分からない。
第3話感想
第3話では、チェ・チョンジュンが復讐への道を歩み始め、イ・ボンリョンが忠誠と犠牲の証である烙印を背負うことになるなど、物語が大きく動き始めました。チェ・チョンジュンとイ・ボンリョンの複雑な関係性や、イ・ハウンとの再会など、今後の展開が気になります。
特に印象に残ったのは、チェ・チョンジュンが赤導師を救い出すシーンです。チェ・チョンジュンは、かつて自分を陥れた相手である赤導師を助けることで、復讐ではなく、正義を選ぶという決意を表明したように感じました。このシーンは、チェ・チョンジュンの成長と心の変化を象徴していると言えるでしょう。
また、イ・ボンリョンが妓女に扮してミンジウンに接近するシーンも印象的でした。イ・ボンリョンは、自分の身を危険にさらしてまで、使命を果たそうとする姿に、彼女の強い意誌と覚悟を感じました。
つづく