不滅の恋人 第12話 あらすじ/ネタバレ
雨の中、ソン・ジャヒョンの涙と雨が交じり合う。彼女は何も言わず、悲しみに心を任せる。イ・ガンは彼女の前に跪き、イ・フィの命と引き換えに何を差し出すのかと問う。その言葉は、取引の重さと無情さを物語っていた。緊張が高まる中、ユン・ナギョムが静かに現れる。イ・ガンは友人が来たと言い、席をはずす。ユン・ナギョムはソン・ジャヒョンに近づき、残酷な事実を告げる。イ・ガンと彼女の家族、そして彼女の父がイ・フィを窮地に追い込んだのだ。告発状は、ソン・ジャヒョンの最後の希望を断ち切る鋭い刃となった。
ソン・ジャヒョンは雷に打たれたように、よろめきながら雨の中へ出て行く。冷たい雨が絶望に濡れた心を洗い流す。家に帰ると、父の不安げな姿と母の怒りに満ちた声が彼女を迎えた。母の叱責には、父の決断に対する無力感と苦しみがにじんでいた。家族を守るために、父は犠牲を払わざるを得なかったのだ。その重い罪悪感は、彼を絶望の淵に追いやっていた。ソン・ジャヒョンは心を痛めながらも、何もできず、玄関に座り込んで涙と雨に濡れ続ける。そんな彼女に、ルシゲの優しい手が慰めを与えた。
ルシゲの助けを借りて、ソン・ジャヒョンは投獄されたイ・フィに会う。牢獄での再会は、信じられないほどの喜びだった。手と手の温もりが、互いの存在を確かめ合う。イ・フィは無理に咲顔を作り、ソン・ジャヒョンに自分の惨めな姿を見せまいとする。彼は逆にソン・ジャヒョンの安否を気遣う。ソン・ジャヒョンの父の苦しみを理解し、感謝し、強く生き抜くよう励ます。ソン・ジャヒョンは涙ながらに、必ず救い出すと約束する。
しかし、現実は想像以上に残酷だった。大妃はソン・オクの告発状によってソン・ジャヒョン一家を憎み、面会を拒否する。尚宮からの知らせで、ソン・ジャヒョンはイ・ガンに助けを求めるしかないことを悟る。だが、イ・ガンの問いかけは、彼女の心に鋭い刃のように突き刺さる。彼女は自分のすべてを犠牲にしても、イ・フィの自由を手に入れたいと願う。イ・ガンの心痛と無力感は、涙と自嘲の咲いで静かに伝わってくる。
大殿では、チャンアン大君ら大臣たちがイ・フィの処刑を要求する。その時、イ・ガンは立ち上がり、大局を考え、イ・フィを荒島に流刑にすることを提案する。これにより、皇室の面目を保ちつつ、イ・フィに一命を救うことができた。イ・フィは庶民に降格され、橋桐島に永久居住することになり、シャオリンズと共に権力闘争の渦から去っていく。
港では、ソン・ジャヒョンとイ・フィが別れを惜しむ。二人は、どんな未来であっても連絡を取り合い、互いに見守ることを約束する。ルシゲはイ・フィに同行したいと願うが、イ・フィはソン・ジャヒョンを守るために彼を残す。一方、イ・ガンは橋桐島でイ・フィを抹殺する計画を密かに進めていた。
第12話の感想
第12話は、愛と犠牲、希望と絶望が交錯する、心を揺さぶる展開でした。ソン・ジャヒョンの涙とイ・ガンの苦悩、そしてイ・フィの不屈の精神が印象に残ります。
ソン・ジャヒョンは、愛する人の命を救うために、自らを犠牲にする覚悟を決めます。彼女の揺るぎない決意は、見ていて胸が痛みました。一方、イ・ガンはソン・ジャヒョンへの愛情と、自身の立場の間で葛藤し、苦悩します。彼の複雑な心情が、巧みな演技で表現されていました。
イ・フィは、どんな状況に置かれても希望を捨てず、前向きに生きようとします。彼の強い意誌は、見る者に勇気を与えてくれます。
つづく