イルジメ 第1話 あらすじ/ネタバレ

夜の帳が下り、月明かりが薄く照らす中、城門の影を敏捷に駆け抜ける姿が。それは一枝梅、顔には神秘的な面紗を被り、警備長の目を静かに避けながら、鉄門内へと潜入していく。軽やかな跳躍を数回繰り返すと、そこは朝鮮時代王室の財政の中枢、内需司。その厳重な警備は、見る者を畏怖させる。しかし、一枝梅にとっては、それらは取るに足りないものだった。幽霊のように警備兵の間をすり抜け、ついに宝物庫の大門を突破する。

武士たちが闇闇に潜み、口外無用の秘密を守ろうとする倉庫内。しかし、一枝梅の姿は幽霊のように、あらゆる障害を音もなく排除していく。その手際の良さは、見る者を驚愕させる。使命を果たした彼は、咲いた梅の花を印として残し、夜の色の中に消えていく。静寂と疑問だけを残して。

時は13年前、インジョ9年へ遡る。運命と選択の物語。温厚な貴族、イ・ウォノは幼いキョムと一緒に庭で梅を鑑賞していた。キョムは花びらを撫でながら、不解と愛らしさを交えた眼差しで問う。「父上、なぜ梅を特別に愛するのですか?」イ・ウォノは微笑んで答える。「梅の美しさは、桜のように華やかでありながら、控えめさを失わないところにある。梨の花のように純粋でありながら、弱々しさがない。それは君子の高潔さと粘り強さを象徴している。だから、私にとって梅は最も心を打つ花なのだ。」

父子で温かい雰囲気に浸っている時、突如として訪れた変化が静寂を破る。王はシチョンと盲目の占い師、メンインを連れて訪れる。メンインは驚愕の一言を発し、キョムが将来、民衆の太陽になると予言する。しかし、王はこの言葉を誤解し、メンインが指しているのは広海を倒し、功績を立てた実の弟、イ・ウォノだと思い込んでしまう。自分の殺意を隠すため、王はシチョンとヨンジェにメンインをその場で処刑するよう命じ、メンインの妻と子供、そして村人全員を冷酷に殺害する。

絶望的な逃亡の中、メンインの妻は命をかけて娘のポンソンと兄を守り、生き延びる希望を彼らに託す。彼女は最後の力を振り絞り、ポンソンに振り返らず、決して父親の身元を明かさないように言い聞かせる。幸運にも、ポンソンと兄は混乱の中で逃れることができたが、メンインの妻は永遠に血の海に倒れた。

一方、イ・ウォノはキョムを連れて漢陽に到著する。この賑やかさと複雑さが入り混じった街は、キョムの心に一抹の失望をもたらす。しかし、運命の赤い糸はすでに静かにつながっていた。キョムはここで逃亡中のポンソンと偶然出会い、2人の若い心は不意に共鳴し合う。

一方、ソソクはシワンにイ・ウォノの玉佩を盗んだと濡れ衣を著せられ、窮地に陥る。キョムは機転を利かせてソソクを救い、2人は縁を結ぶ。ソソクはキョム父子の恩義を心に刻み、将来必ず報いることを誓う。ナ・セドルはイ・ウォノを陥れるため、偽造された謀仮の血書を彼の家に埋めようと企む。チョルソクは忠誠心から参加を拒否し、最終的にはソソクと一緒に捕らえられてしまう。危機に瀕したタンは、ソソクを守るために、ソソクが自分の息子だと嘘をつく。ソソクも名前をシフと改め、新しい人生の幕を開ける。

第1話の感想

第1話は、緊迫感と感動の両方が詰まった素晴らしいスタートでした。一枝梅の華麗なアクションシーンは、彼の能力と謎めいた存在感を印象付けました。また、イ・ウォノとキョムの父子の絆、そしてポンソンと兄の悲劇的な運命など、物語の背景となる人間ドラマにも引き込まれました。

特に印象に残ったのは、メンインの妻が命をかけて子供たちを守ろうとするシーンです。彼女の勇気と愛情は、涙なしには見られませんでした。また、ソソクとシフの友情も、この物語に温かさと希望を与えてくれる要素だと感じました。

つづく