イルジメ[一枝梅] 第12話 あらすじ/ネタバレ

夜の帳が下りた街に、甘く香ばしい糕点の香りが漂う。ポンソンは焼きたての糕点を抱えながら、不確かな運命を案じていた。角を曲がったところで、傷だらけで気を失っている勇兒に出くわし、彼女は迷うことなく彼を背負い、恐嚇大叔の簡素ながらも神秘的な小屋へと急いだ。

小屋の中では、恐嚇大叔が勇兒の血を丁寧に拭い去っていた。すると、勇兒の胸元に奇妙な模様が浮かび上がり、大叔の表情は一変する。それは、誰にも知られていない秘密を垣間見たかのような、重々しいものだった。

意識を取り戻した勇兒は、ヒボンから衝撃的なニュースを聞く。天友会の重要人物である公判大監が、間もなく東瀛に旅立つというのだ。この知らせに、勇兒の目は鋭く光り、復讐への決意を新たにする。

一方、シフは边植の命令で、ウンチェのもとへ向かい天友会の名簿を手に入れようとする。しかし、部屋に入った瞬間、本棚に並べられた本の微妙な変化に気づき、疑念を抱く。ウンチェはシフの質問に慌てて答えるが、その様子は挙動不審で、ますます怪しさが増していく。

ナ・セドルは一枝梅の捕獲に失敗したことで焦燥に駆られ、シフは一枝梅が天友会の会員を狙って財物を盗んでいることを明かす。

夜が深まり、一枝梅は公判大監の屋敷に侵入する。しかし、そこで彼はシワンが妓女と戯れている姿を目撃し、怒りが頂点に達する。彼はシワンを縛り上げ、容赦なく井戸に投げ込み、過去の因縁に終止符を打つ。しかし、その直後、シフが現れ、一枝梅との一騎打ちが始まる。一枝梅は辛くも逃げ延びるが、シワンも救出され、怒りに燃えた彼女は一枝梅の追跡に加わる。しかし、誤って下水道の奥底に閉じ込められてしまう。

官憲の厳しい追跡を逃れるため、勇兒は市井のならず者集団に紛れ込み、無意味な喧嘩に巻き込まれる。ある日、彼は負傷した状態で検査を受けることになり、同じように怪我をした人物と一緒に身体検査を受けることになる。その時、突如として現れたシワンは、勇兒を自分の手下だと主張し、彼を危機から救い出す。

雨の中、勇兒はシワンに弟子入りを懇願する。未完成の復讐を果たすまでは決して命を落とさないことを誓う彼の強い意誌に、シワンは心を動かされる。当初は冷たく拒否した彼女だったが、内心では何かを感じ取っていた。

第12話感想

第12話は、怒涛の展開と複雑な人間模様が描かれた見応えのある回でした。特に印象に残ったのは、以下の3点です。

  1. 一枝梅とシワンの対決: 仇敵同士である一枝梅とシワンの対決は、まさに息を呑むような緊迫感に満ちていました。一枝梅の圧倒的な強さと、シワンの執念深さが伝わってくるシーンでした。
  2. ヨンの成長: 負傷しながらも復讐への決意を新たにするヨンの姿は、見ていて胸が熱くなりました。また、シワンに弟子入りを懇願するシーンは、彼の強い意誌を感じさせるものでした。
  3. シワンの複雑な心境: シワンは一枝梅を捕らえようと躍起になる一方で、彼に惹かれているような描写もあり、複雑な心境が伺えました。今後、彼女がどのような行動を取るのか気になるところです。

つづく