イルジメ 第8話 あらすじ/ネタバレ

静寂の夜、戸曹判書イ・ミョンイルの私設美術品倉庫に、一筋の影が忍び寄る。鋭い目つきの一枝梅は、陳列された様々な宝剣を次々と調べ、特定紋様の刻まれた希世の逸品を探す。しかし、いくら探しても見つからない。落胆した一枝梅は、剣の鞘に見える筒を手に取り、倉庫から出る。しかし、それは絵画の偽装だと気づき、路傍の草むらに捨て去る。その絵は、いつの間にかナ・セドルの家の前に置かれていた。

純朴な青年であるナ・セドルは、絵の中の隠士ト・ヨンミョンが、清国にいる自分の父親だと勘違いし、大喜びで家の中で最も目立つ場所に飾る。一方、義禁府内では緊張感が漂っていた。自尊心の高いシワンは、シフを前に、司諫院の高位を捨てて義禁府に来たのは、自分の非凡な才能を示すためだと傲慢に宣言する。そして、唐突にウンチェについて尋ね、シフを困惑させる。

イ・ミョンイルは、自分の貴重な絵画が盗まれたことに気づき、激怒して禁府都事のシワンに犯人逮捕を命じる。シワンはこれを機に、大規模な捜索を開始する。シフは偶然、捨てられた絵の筒を見つけ、ナ・セドルの家で盗まれた絵を発見する。無実のナ・セドルは事件に巻き込まれ、厳しい拷問を受ける。

ナ・セドルの運命を知ったヨンは、心が痛む。すべては自分のせいだと悟ったヨンは、行動を起こすことを決意する。ポンソン、フンギョムと相談した結果、3人は昌徳宮の弘化門へ向かう。宮中の混乱を利用して、ヨンは巧みに侵入し、屋根の上で太鼓を叩き、ナ・セドルの冤罪を訴える。その様子は、蹴鞠の試合を観戦していたインジョの目に留まる。ヨンの訴えに、インジョは王としての慈悲を示し、事件の再審を約束する。

しかし、世の中は思い通りにはいかない。宮外の民衆が次々と自分の冤罪を訴える中、ほとんどの訴えは聞き届けられたが、ナ・セドルの事件だけは元の判決のままだった。さらに衝撃的なことに、ヨンは宮廷への不法侵入の罪で、80回の笞刑を宣告される。

刑が執行される日、ヨンはナ・セドルを救うため、再び一枝梅に変身することを決意する。イ・ミョンイルの秘密倉庫に潜入し、清国に密輸しようとしていた莫大な財宝を盗み出す。そして、それを交換条件に、イ・ミョンイルにナ・セドルへの告発を取り下げさせる。

一連の息を呑むような駆け引きと戦いの後、ナ・セドルはようやく自由を取り戻す。一方、ヨンは一枝梅として再び夜の闇に消え、勇気と正義に関する数々の伝説を残す。

第8話感想

第8話は、一枝梅の活躍が描かれただけでなく、ナ・セドルの無実の罪や、ヨンとインジョの対峙など、様々な要素が絡み合った見応えのある内容でした。

特に印象的だったのは、ナ・セドルが拷問を受けるシーンです。無実の罪で苦しめられるナ・セドルの姿は、見ていて胸が痛みました。しかし、ヨンが立ち上がり、ナ・セドルを救うために奔走する姿は、勇気と正義の象徴として輝いていました。

また、インジョがヨンの訴えに耳を傾け、再審を約束するシーンも印象的でした。インジョの慈悲深さと、ヨンの人望の高さが伺えるシーンでした。

一方で、ナ・セドルの事件が元の判決のままだったことや、ヨンが80回の笞刑を宣告されたことは、世の中の不条理さを改めて感じさせました。しかし、ヨンが再び一枝梅として立ち上がり、イ・ミョンイルから財宝を奪い取ったシーンは、痛快でした。

つづく