『誰も知らない』第3話 あらすじ/ネタバレ

朝もやが残る早朝、イ・ソヌ先生のメールが保護者たちの元に届きます。内容は電子詐欺に関する注意喚起でした。買い物を終えて帰る途中、李先生はウンホが屋上へ向かう姿を見かけ、不審に思い後を追います。屋上では、ジェミンが靴を見つめている姿がありました。ウンホは、その靴が嫌いだけど捨てるのが惜しいのでジェミンにあげたと説明します。李先生は、ウンホが学校でいじめを受けているのではないかと心配しますが、ウンホの主張を信じて立ち去ります。

しかし、休み時間になると空気が一変します。ジェミンはウンホに放課後会う約束をし、その様子をジェミンの叔父が目撃します。放課後、校外で突然の衝突が起きます。ジェミンの叔父は、ウンホを壁に押し倒し、友達として口を閉ざすよう脅迫します。言葉だけでなく、暴力も振るわれ、ウンホはただ耐えるしかありません。

一方、ヨンジン刑事はイム・ソジン事件の捜査に没頭しています。彼女の小さな部屋は、臨時のオフィスと化しています。一見バラバラに見える手がかりの数々ですが、そこには何か特別な繋がりがあるように感じます。捜査チームの努力により、ヨンジンは新城中学校のイ・ソヌ先生の兄が、被害者であるイム・ソジンと密接な関係を持っていることを発見します。

ヨンジンが事件に集中している最中、ウンホとの連絡が途絶えてしまいます。電話が繋がらず、焦りが募ります。そして、最悪の知らせが届きます。ウンホがホテルの屋上から飛び降り、命の危機に瀕しているというのです。偶然その場に居合わせたペク・サンホ が迅速に対応し、ウンホと共に病院に搬送されます。学校はウンホの母親に連絡を取ろうとしますが、電話が繋がらず、最終的にイ・ソヌ先生もこの悲劇を知る事になります。

病院では、ウンホの命は微弱な光を灯しながらも、消えかかっています。ヨンジンとイ・ソヌは急いで駆けつけます。昏睡状態のウンホを見つめるヨンジンの心には、解き明かされていない疑問と自責の念が渦巻きます。ウンホに一体何が起こったのか、直接聞いてみたいと強く願います。ウンホの体に刻まれた傷跡は、彼が耐え忍んだ苦痛と苦しみを物語っています。

ヨンジンとイ・ソヌは、共同で事件の調査を開始します。まずは、監視カメラの映像から真実を明らかにしようと書店へ向かいます。一軒一軒、映像を確認していく中で、ヨンジンは鋭い直感と推理力で事件現場を特定します。そこには、梁から弔り下げられた冷たい遺体があり、ウンホの携帯電話がその傍らに静かに置かれていました。まるで、語られなかった物語を告げるように。

イ・ソヌは、ジェミンを探しているうちに、ウンホから貰った靴を発見します。これは彼にとって新たな疑問となりました。二人は真相を明らかにするため、さらに調査を続行することを決意します。この時、イ・ソヌは兄と事件の関係について、より深い疑問と困惑を抱きます。

夜が再び訪れ、街は静寂を取り戻しますが、ヨンジンとイ・ソヌの心は落ち著きません。正義と真実を追求する戦いは、始まったばかりだと知っています。

第3話の感想

第3話は、衝撃的な展開と複雑な人間模様が描かれた、非常に重い内容でした。ウンホの自殺未遂、そしてその背景にあると思われるいじめと暴力は、見ていて辛くなるようなものでした。また、ヨンジン刑事が事件の真相に迫っていくにつれて、登場人物たちの複雑な関係が明らかになっていきます。

特に印象に残ったのは、ウンホの母親の対応です。ウンホが病院に搬送されたにもかかわらず、電話に出ることすら拒否するという冷たい態度には、驚きと同時に深い悲しみを感じました。また、イ・ソヌ先生の兄が事件に深く関わっていることが判明したことも、今後の展開が気になるところです。

つづく