孤児院で育ったウン・ドンジュは、心優しい看護師として働いていた。この日、担当患者のシャオ・ファールーの誕生日で、ウン・ドンジュは温かいワカメスープと綺麗なケーキを用意し、ささやかなお祝いをしようと考えた。しかし、シャオ・ファールーは医師の食事製限を無視し、ケーキに飛びついた。この場面をシャオ・ファールーの夫に見つかり、ウン・ドンジュは理不尽にも責められてしまう。
一方、サビーナは母の特別な誕生日祝福を受けていたが、今日はウン・ドンジュの誕生日でもあることを忘れずにいた。母は彼女の思いに気づき、その名前を出すなと厳しく言い、アメリカ育ちのふりを続けるよう命じた。サビーナは不満ながらも従うしかなかった。
黄金庭院の蛍祭りでの不幸な出来事以来、チン・ナミ会長は公の場から姿を消していた。表向きは、誌を同じくするチャ・ミョンホ博士の事故死が原因だとされていた。彼女の息子、チェ・ジュンギ本部長は、サビーナと3年間交際している。サビーナは俊基の前では常に質素で、トップスターの座も高級車も豪邸も、俊基の財産にも興味がないように振る舞っていた。
夜、オ・ミジュとウン・ドンジュは、歌とダンスでアルバイトをするため、レストランで待ち合わせた。そこに、逃亡犯チャン・スンドンを捕らえるため、女装した凄腕の警察官、チャ・ピルスンが現れた。しかし、計画は途中で狂い、チャン・スンドンはウン・ドンジュと偶然トイレで出会ったサビーナを人質に取った。二人は力を合わせ、チャン・スンドンに立ち向かう。
危機一髪、チャ・ピルスンは催涙スプレーを使い、現場に突入したが、チャン・スンドンに仮撃され負傷した。しかし、この行動が警察に時間を稼ぎ、チャン・スンドンは逮捕された。救出後、サビーナは服が破れたウン・ドンジュに自分のコートをかけ、ウン・ドンジュの本名を知り、衝撃を受ける。
混乱の中、オ・ミジュは現金の入った鞄を持ち去ろうとしたが、イ・ソンウクのタクシーに置き忘れてしまった。イ・ソンウクが元妻の名前もウン・ドンジュだと話したことが、ウン・ドンジュの心に引っかかる。
チェ・ジュンギはサビーナにプロポーズし、サビーナはチン・ナミの前でプロポーズしてほしいと頼んだ。俊基は承諾し、翌日、サビーナを母に紹介することを決めた。一方、イ・ソンウクは鞄を家に持ち帰り、李イ・ミドゥムとイ・サランの兄妹が温かく迎えた。オ・ミジュは鞄をなくしたことを悔やんでいたが、ウン・ドンジュは「なくしてよかった」と慰め、何かを企んでいる様子だった。
第1話の感想
「黄金の庭~奪われた運命~」第1話は、まさに息もつかせぬ展開で、今後の物語への期待が高まる幕開けとなりました。それぞれの登場人物が抱える秘密や過去、そして複雑に絡み合う人間関係が巧みに描かれ、あっという間に時間が過ぎたように感じました。
特に印象的だったのは、主人公であるウン・ドンジュの芯の強さと優しさです。理不尽な 告発を受けながらも、患者であるシャオ・ファールーを思いやる姿、そして危機的状況においても冷静さを失わずサビーナと協力して困難に立ち向かう姿は、まさにヒロインと呼ぶにふさわしいものでした。対照的に、裕福な環境で育ったサビーナは、一見わがままに見えながらも、ウン・ドンジュへのさりげない優しさや、窮地に陥った際の勇敢さから、彼女の内に秘めた強さを感じることができました。
また、逃亡犯逮捕のために奔走するチャ・ピルスンの正義感あふれる姿や、謎めいた過去を持つチン・ナミ会長の存在感など、脇を固めるキャラクターたちも魅力的で、それぞれのストーリーがどのように展開していくのか、非常に楽しみです。
偶然が重なり出会ったウン・ドンジュとサビーナ。同じ誕生日に起きた事件をきっかけに、二人の運命がどのように交錯していくのか、そして「黄金の庭」とは一体何を意味するのか、今後の展開から目が離せません。それぞれの思惑が複雑に絡み合い、予想もつかない波乱が待ち受けている予感がします。
つづく