華やかな宴会場に美しい旋律が響き渡り、チェ・ジュンギとサビーナのデュエットが参列者たちの視線を集めていた。しかし、温かい雰囲気の中、キム・スンナは偶然にもシン・ランスクの姿を捉え、驚きを隠せない。すぐにウン・ドンジュに電話をかけ、目撃した事実を伝え、式典後に詳しく報告することを約束する。しかし、心配でたまらないウン・ドンジュは電話を切るとすぐにチン会長の家へと向かう。
一方、シン・ランスクもまたキム・スンナの出現に動揺していた。人目を避けて式典に出席していたにも関わらず、見つかってしまったのだ。キム・スンナが新郎新婦のために証人として壇上に上がった隙に、体調不良を装い、会場を後にした。焦燥感と不安に駆られながら、車で逃げる途中、後続車と軽く接触事故を起こしてしまう。仕方なく連絡先を書いたメモを残し、その場を立ち去る。
駆けつけたウン・ドンジュは、走り去るシン・ランスクの後ろ姿を見かけるが、謎は深まるばかり。その頃、サビーナは電話で母であるシン・ランスクに不安な気持ちを吐露していた。シン・ランスクは娘を励まし、まるで全てを掌握しているかのように振る舞う。
式典後、キム・スンナはシン・ランスクを探し回るが見つからず、後から来たウン・ドンジュに人違いではないと断言し、引き続き捜索に協力することを約束する。家では、祖母がチャ・ピルスンの結婚を心配し、早くウン・ドンジュと結婚するように促していた。
そんな中、吳美珠が酒に酔った状態で車家に押しかけ、何かを探している様子を見せる。しかし、そのまま酔いつぶれてしまい、翌朝まで眠り続ける。早起きしたチャ・ピルスンは子供たちの世話をしながら、イ・ミドゥムが夏休みの宿題のために外出体験をしていることを知り、事前の報告がなかったことに腹を立てる。イ・ミドゥムは捨てられる不安から涙を流し、その様子を見たウン・ドンジュはチャ・ピルスンが子供を叱っていると思い、誤解してしまう。
チェ・ジュンギとサビーナは新婚旅行へ出発し、チン・ナミは健康診断を受け、夫との関係修復を図ろうとしていた。チェ・デソンは安堵し、ハン・スミに早く出て行くように言うが、ハン・スミは何者かを見つけるまで帰らないと主張する。実は、この二人は28年前の黄金庭院の事故に深く関わっており、隠し子がいるのだった。
行き場を失った吳美珠は祖母の家に身を寄せ、チャ・ピルスンはウン・ドンジュが一人で子供たちと出かけるのは大変だろうと思い、手伝いを申し出る。四人は一緒に旅行に出かけ、楽しい時間を過ごす中で、チャ・ピルスンは再びウン・ドンジュへの想いを募らせていく。まるで温かい家族の絆が生まれつつあるようだった。
全てが落ち著きを取り戻したかに見えたその時、シン・ランスクと接触事故の相手が再会する。相手がキム・スンナだと気づいた時にはすでに遅く、過去と現在が複雑に絡み合い、新たな波乱の幕開けとなるのだった。
第10話の感想
第10話は、一見華やかな結婚式の裏側で、様々な登場人物の思惑や不安が交錯する、緊張感あふれる展開でした。特に、キム・スンナとシン・ランスクの思わぬ再会は、今後の物語を大きく左右する重要なポイントとなるでしょう。二人の間に一体どのような過去が隠されているのか、非常に気になるところです。
サビーナとチェ・ジュンギの結婚式は、一見幸せそうに見えながらも、サビーナの不安な表情が印象的でした。母であるシン・ランスクの秘密を知らないまま結婚生活を始めるサビーナの未来が、明るいものなのかどうか、少し心配になります。シン・ランスクは娘の幸せを願っているようですが、その行動はどこか謎めいており、真意が掴めません。
一方、チャ・ピルスンとウン・ドンジュの関係にも進展が見られました。子供たちとの旅行を通して、二人の距離は確実に縮まっているように感じます。しかし、誤解が生じる場面もあり、今後の関係がどうなるかはまだ分かりません。イ・ミドゥムの抱える不安も、今後の展開に影響を与えそうで、目が離せません。
つづく