チャ・ピルスンは、まるで天から舞い降りたように、サビーナがウン・ドンジュを脅迫する現場に現れ、間一髪のところで衝突を阻止します。この場面を偶然通りかかったチェ・ジュンギが目撃しますが、サビーナはすぐに平静を装い、夫と共に立ち去ります。チャ・ピルスンはウン・ドンジュを連れ、決定的な証拠を探すため歯ブラシの鑑定に向かいます。その途中、チャ・ピルスンに想いを寄せるスジと偶然出会い、二人の親密な様子を目撃したウン・ドンジュは、チャ・ピルスンに好きな人がいると誤解し、複雑な気持ちでその場を離れます。

ウン・ドンジュの誤解と落胆に気づいたチャ・ピルスンは、すぐにバス停まで追いかけます。激しい言い争いの後、ウン・ドンジュはこれ以上感情の渦に巻き込まれたくないと、チャ・ピルスンに距離を置くよう強く求めます。しかし、ウン・ドンジュの膝の怪我を見たチャ・ピルスンは、彼女の仮対を押し切り、傷の手当てをします。そして、彼女に近づくための口実だったことを認め、今や彼女の気持ちを知った以上、彼女の決断を尊重すると約束します。

一方、ウン・ドンジュの帰還に動揺したサビーナは、夜も眠れず、悪夢にうなされます。そして、チェ・ジュンギにウン・ドンジュを解雇するよう何度も迫ります。しかし、母・ハン・スミが難病を再発し、視力が急激に低下していることを知ったチェ・ジュンギは、母にはウン・ドンジュの世話が必要だと考え、サビーナの理不尽な要求を拒否します。

チャ・ピルスンは捜査の中で、イ・ソンウク失踪の不審な点、そして彼がロッカーに保管していた現金が消えていることに気づき、イ・ソンウクに何かが起こったのではないかと疑い、サビーナとチェ・ジュンギが事件に関与している可能性を考えます。歯ブラシのDNA鑑定結果は、サビーナとイ・ミドゥムの親子関係を直接証明するものではありませんでしたが、チャ・ピルスンの疑念は晴れません。

そんな中、友人・オ・ミジュに急用ができたため、ウン・ドンジュは子供の面倒を見てもらえる人がいなくなってしまいます。チャ・ピルスンに頼ることをためらい、チン・ナミに助けを求めます。チン・ナミは快く子供たちを預かり、家の中は子供たちの笑顔で溢れます。子供たちと過ごす母の笑顔を見たチェ・ジュンギは、安堵します。

サビーナの悪事は止まりません。イ・ミドゥムが自分の目の前に現れた時、恐怖と動揺で逃げ出したくなります。サビーナの異常な仮応から、ウン・ドンジュは彼女とイ・ミドゥムの間にある秘密の関係を察します。チェ・ジュンギを通して目的を達成することができないと悟ったサビーナは、シン・ランスクにウン・ドンジュを襲うよう指示し、結果的にウン・ドンジュは交通事故に遭い、重傷を負ってしまいます。

第16話の感想

第16話は、まさにジェットコースターのような展開で、息つく暇もなく物語に引き込まれました。サビーナの悪行がエスカレートし、ついにウン・ドンジュが交通事故に遭ってしまう衝撃的なラストは、今後の展開に大きな不安を抱かせます。

特に印象的だったのは、チャ・ピルスンとウン・ドンジュのバス停でのシーンです。誤解から生じた二人のすれ違い、そしてチャ・ピルスンの誠実な言葉と行動。互いに惹かれ合いながらも、複雑な状況が二人の距離を縮めさせないもどかしさが、切なく胸に響きました。チャ・ピルスンの優しさは、真実を知った時にウン・ドンジュの心にどう届くのか、今後の二人の関係に注目したいです。

また、チェ・ジュンギの母親への想いが描かれたシーンも心温まるものでした。妻のサビーナの非情な要求とは対照的に、母の病状を案じ、ウン・ドンジュの存在の必要性を理解する彼の姿は、人間味あふれるものでした。しかし、サビーナの悪巧みによって、大切な家族が危険にさらされていることに、彼はまだ気づいていません。真実を知った時、彼がどのような決断を下すのか、今後の彼の葛藤に注目です。

つづく