チャ・ピルスンの言葉は鋭い刃のようにチェ・ジュンギとサビーナの心に突き刺さり、二人は秘密が暴かれる恐怖に怯える。ジュンギは精神的に追い詰められ、サビーナの製止も聞かず、単独で死体を隠した場所へ向かい証拠隠滅を図ろうとする。サビーナは慌てて母シン・ナンスクに連絡し、二人は対策を練り始める。
ナンスクは娘を落ち著かせながら、周到な計画を立てる。イ・ソンウクに綺麗な服を著せ、食事に連れ出し、その様子をビデオに録画する。一方、サビーナはウン・ドンジュとチン・ナミの親密な様子に不安を覚え、自分の秘密がバレるのではないかと気が気でない。
ピルスンとハン・ギヨンは鋭い洞察力で、サビーナが証拠隠滅の品物を買ったスーパーの店員を見つけ出し、遺棄場所を絞り込む。二人は辛抱強く待ち、ついにジュンギの車を見つけ、尾行を開始する。ジュンギは死体を探し出すことができず、苦悩の末、処理を諦めるが、自首することもできない。
その時、ピルスンが現れ、ジュンギと対峙する。緊迫した心理戦が繰り広げられる。その後、ギヨンが捜索を引き継ぐが、現場には死体がない。事件はさらに謎めいていく。ドンジュはサビーナとナンスクへの疑いを深め、二人がソンウクの居場所を知っているのではないかと考える。しかし、サビーナは見事な演技で無実を装い、逆にドンジュに情報漏洩の罪を著せる。
ジュンギの父チェ・デソンは息子をかばおうとするが、時すでに遅く、ピルスンはすでに動き出していた。ピルスンはナミを訪ね、ジュンギが逮捕されたことを伝え、ジュンギが罪を認めないため、説得への協力を依頼する。ナミは最初は拒否するが、ドンジュの説得により、警察署へジュンギに面会に行くことを決意する。同時に、ソンウクが無事に過ごしているビデオがナミの元に届き、皆は安堵する。
ソンウクの無事を喜び合うドンジュとピルスンは、改めて互いの気持ちを確認する。しかし、二人はそこで立ち止まることなく、事件の真相究明へと突き進む。釈放されたジュンギは、サビーナの欺瞞に気づき、怒りと悔しさで胸を焦がす。ナンスクはハン・スミがギヨンの出生の秘密を探っていることを利用し、スミを脅迫する。スミはかつてない不安に苛まれる。
第20話の感想
第20話は、息詰まる展開で、登場人物たちの思惑が複雑に絡み合い、目が離せない回でした。チェ・ジュンギの追い詰められた様子、サビーナとシン・ナンスクの冷酷なまでの計画性、そしてチャ・ピルスンとハン・ギヨンの粘り強い捜査、それぞれのキャラクターの個性が際立っていました。
特に印象的だったのは、チェ・ジュンギの自滅していく様と、サビーナの巧妙な嘘でドンジュを陥れるシーンです。ジュンギは証拠隠滅を図ろうとするも失敗し、ピルスンに追い詰められる姿は、まさに悪事が露見する瞬間の恐怖を体現していました。一方、サビーナは、自分の保身のためには手段を選ばない冷酷さを見せつけ、ドンジュに罪を著せる場面は、彼女の狡猾さを改めて認識させられました。
対照的に、ピルスンとドンジュの強い絆も描かれていました。ソンウクの無事を共に喜び、改めて互いの気持ちを確認するシーンは、緊迫したストーリー展開の中で、温かい光を灯しているようでした。事件解決に向けて協力し合う二人の姿は、今後の展開にも希望を感じさせます。
つづく