チェ家では、重苦しい空気が漂っていた。チェ・ジュンギはシン・ナンスクを睨みつけ、なぜイ・ソンウクを隠していたのかと激しく問い詰めた。サビーナと共謀して自分を長年騙していたのだと、母娘を詐欺師呼ばわりした。シン・ナンスクは冷静を装い、全ての責任は自分にあると言い、サビーナは何も知らず、イ・ソンウクの記憶喪失のために仕方なく匿っていたのだと弁明した。そして、チェ・ジュンギに事態の収拾のため、真実を隠し現状維持を懇願した。

一方、チン・ナミはサビーナが妊娠を盾に同情を買おうとする場面を目撃し、怒り心頭。この「招かれざる客」を家から追い出そうと決意する。しかし、サビーナはまるで膠のように居座り続け、料理を作ることで関係修復を図ろうとする。だが、チン・ナミの怒りは収まらず、作った料理を全てひっくり返してしまう。気まずい空気が部屋を支配した。

それでもサビーナは諦めず、こっそりとウン・ドンジュに会い、重要な陳述書を手渡した。この書類は、ウン・ドンジュの身分証明に大きく貢献するものだった。帰宅したチェ・ジュンギは、土下座するサビーナの姿を見て心を痛め、偏見を捨て、共に未来へ進むことを決意する。チン・ナミは不満を抱きながらも、家族からの圧力に屈し、渋々この決定を受け入れた。

その頃、チャ・ピルスンとハン・キヨンは捜査を続けていた。チャ・ピルスンは偶然にも、ウン・ジョンスがウン・ドンジュに残した株が8%にも及ぶことを発見し、希望の光を見出す。さらに、当時病院で入院患者と子供たちが同じポーズで記念写真を撮っていたという情報も掴み、証拠探しの手がかりを得た。

弁護士の助言を受け、ウン・ドンジュは様々な陳述書を集めていたが、弁護士はそれだけでは不十分だと告げる。真のカギは、ウン・ジョンスと写った写真の原本を見つけることだった。ウン・ドンジュが絶望しかけていたその時、シン・ナンスクが突然訪ねてきた。表向きはサビーナに会うためだったが、裏には別の目的があった。ウン・ドンジュが写真の所在を尋ねると、シン・ナンスクは素早く行動し、資料室に忍び込んで写真を盗み出すと、ウン・ドンジュの目の前でトイレに写真を破棄し、彼女の希望を完全に断ち切ろうとした。

しかし、運命は皮肉なものである。ウン・ドンジュが落胆の淵に沈んでいた矢先、チャ・ピルスンが朗報と共に帰ってきた。写真のネガを見つけたのだ!この発見は、闇闇に差し込む一筋の光となり、ウン・ドンジュは感動の涙を流した。ついに確固たる証拠を手に入れ、長年の冤罪を晴らすことができるのだ。

一方、ハン・キヨンも懸命な捜査の末、イ・ソンウクの居場所を突き止めた。これらの進展は、登場人物たちの関係をさらに複雑にし、今後の展開への期待を大きく膨らませた。

第26話 感想

第26話は、息詰まる展開の連続で、登場人物たちの運命が大きく揺れ動いた回でした。特に印象的だったのは、シン・ナンスクの狡猾さと冷酷さです。ウン・ドンジュの希望を目の前で打ち砕くシーンは、見ているこちらも息を呑むほどの緊張感がありました。これまで保たれていた均衡が崩れ、物語が一気に加速していくのを感じました。

サビーナは、依然として謎めいた存在です。妊娠を盾に同情を買おうとする一方で、ウン・ドンジュに重要な陳述書を渡すなど、その真意が読めません。彼女が今後どのような役割を果たしていくのか、非常に気になるところです。

つづく