イ・ミドゥムとイ・サランの兄妹は、誰もいない家で父親の帰りを待ちわびていた。イ・ミドゥムは不安を抱えながらも兄として妹を優しく励まし続ける。一方、サビーナを陰ながら見守るイ・ソンウクは、病院で身動きが取れず、絵を描くことでサビーナへの想いを表現する。一枚一枚の絵は、彼の心の支えとなっていた。
サビーナの母、シン・ランスクは、イ・ソンウクの絵を見て激怒する。娘の未来を弄ぶ行為だと非難し、ストーカーではないかと疑念を抱く。ウン・ドンジュから問い詰められたサビーナは、はぐらかすように答え、真実を明かさないまま、こっそり母に助けを求める。
チェ・ジュンギのサビーナへの想いは募る一方で、彼女と人生を共にしたいと願う。父、チェ・デソンも息子の決断を後押しする。しかし、チェ・デソンはハン・スミへの敵意を強め、家庭を壊す存在だとみなし、追い出そうと画策する。だが、ハン・スミは愛と家族を守るため、強く抵抗する。
チン・ナミは、夫の隠蔽工作に不信感を抱き、チェ・ジュンギとサビーナの結婚に仮対する。サビーナは息子にとってふさわしくない相手だと考え、過去の過ちを繰り返させたくない一心だ。同時に、オ・ミジュと祖母は、フライドチキンの店の経営方針で対立する。口論しながらも、二人の間には深い祖孫の情が垣間見える。
イ・ミドゥムとイ・サランを探すチャ・ピルスンとウン・ドンジュは、偶然出会うが、子供たちはすでにハン・ギヨンに連れ去られていた。忘れ物を取りに戻ったイ・ミドゥムは、大人たちの会話を偶然耳にし、自分と妹が孤児院に送られると勘違いし、恐怖に慄く。妹を守るため、イ・ミドゥムはイ・サランを連れ、イ・サランの実母、ソ・ヘヨンを探しに出発する。
ウン・ドンジュとチャ・ピルスンもソ・ヘヨンの家へ向かう。推理を重ねたウン・ドンジュは、二人が本当の兄妹ではないことに気づく。イ・ミドゥムは自分がずっと前に失くした息子であり、イ・サランはソ・ヘヨンの娘だった。突然の真実に複雑な思いを抱えながらも、子供たちの安全を案じる。
一方、チン・ナミはサビーナと会う。母の指示を受けたサビーナは、巧妙な芝居を打ち、チェ・ジュンギの心をさらに掴む。全ては今後の展開への伏線となり、物語はますます混沌としていく。
この回では、親子の情、男女の愛、そして欺瞞が複雑に絡み合い、登場人物それぞれが自分の利益と感情のために奔走する。イ・ミドゥムとイ・サランの旅は無事に終わるのか?実母との再会は、彼らの運命をどう変えるのか?今後の展開から目が離せない。
第5話 感想
第5話は、それぞれの登場人物の想いが交錯し、物語が大きく動き出す重要な回でした。イ・ミドゥムとイ・サランの兄妹愛、イ・ソンウクの秘めた想い、シン・ランスクの母としての葛藤、チェ・ジュンギの盲目的な愛、そしてウン・ドンジュの複雑な心情…それぞれの感情が繊細に描かれ、見ている側も胸が締め付けられるような思いでした。
特に印象的だったのは、イ・ミドゥムがイ・サランを守るために孤児院行きを恐れ、二人で実母探しに出るシーンです。幼いながらも妹を守ろうとするイ・ミドゥムの強い意誌と、不安を抱えながらも兄に寄り添うイ・サランの姿は、涙なしでは見られませんでした。大人たちの思惑に翻弄されながらも、必死に生きようとする子供たちの姿は、このドラマの大きなテーマの一つと言えるでしょう。
また、ウン・ドンジュが真実へと近づいていく過程も、見応えがありました。推理を重ね、少しずつ真相を解き明かしていく様子は、まるでミステリーを見ているかのようでした。イ・ミドゥムが自分の息子だと気づいた時の彼女の表情は、驚きと喜び、そして罪悪感など、様々な感情が入り混じった複雑なもので、彼女の今後の行動が気になるところです。
つづく