物語は核心に迫り、シン・ランスクの28年間隠されてきた秘密が、徐々に明らかになり始めます。それは、現在のサビーナの運命と深く絡み合っていました。28年前、シン・ランスクは事故を起こし、そのまま逃走しました。車にはサビーナだけでなく、実の娘のように可愛がっていたウン・ドンジュも乗っていました。シン・ランスクはサビーナを生父に返すつもりでしたが、サビーナは激しく抵抗し、運転中のシン・ランスクに噛み付きました。その結果、車は製御を失い、チャ・ピルスンの両親の車に衝突するという悲劇が起こりました。チャ・ピルスンは両親を失い孤児となり、シン・ランスクは罰を逃れました。

時は流れ、ウン・ドンジュが何気なく口ずさんだ「黄金庭院」のメロディーが、チャ・ピルスンの心に大きな波紋を呼び起こします。この歌は、亡き父がMS病患者に向けて作った曲であり、蛍祭りでも歌われる特別な歌でした。チャ・ピルスンにとって両親への想いを繋ぐこの歌は、思いがけず過去の真実を解き明かす鍵となります。この日は、チャ・ピルスンの両親の命日。家には重苦しい空気が漂っていました。祖母は祭祀の準備に追われ、吳美珠の場違いな行動は、事情を知るハン・ギヨンによって静止され、故人への不敬を免れました。

祭祀の後、食卓での会話は、チャ・ピルスンとウン・ドンジュが抱える共通の心の傷、事故の悪夢へと移ります。二人は個人的に話し合い、互いが運命を変えたあの事故に関係しているのではないかという疑念を深めます。そして、ウン・ドンジュはシン・ランスクの娘ではないかという推測にまで至ります。真実を探るため、ウン・ドンジュとチャ・ピルスンはハン・スミを訪ね、グループ内部資料から手がかりとなる参加者名簿を探し始めます。

しかし、二人の行動はシン・ランスクとサビーナに筒抜けでした。エレベーター内での会話は全て聞かれており、驚愕したシン・ランスクはサビーナに証拠となる資料の破棄を指示します。サビーナは素早く行動し、重要な名簿を破り捨てて姿を消します。後から来たチャ・ピルスンとウン・ドンジュの追及に対し、サビーナは無実を装い、チェ・ジュンギの助けを借りて窮地を脱します。

一方、チン・ナミはシン・ランスクとサビーナの過去に興味を持ち始めます。シン・ランスクは古い十字架のネックレスを使い、MS患者の家族であり、夫を亡くした悲しみに暮れる中、チン・ナミから励ましとネックレスをもらったという感動的な話をでっち上げます。しかし、真実は、当時チン・ナミの側にいた少女はサビーナではなく、本当のウン・ドンジュでした。幾重にも重なる嘘と誤解は、複雑に絡み合った人間関係をさらに混迷させていきます。

第7話の感想

第7話は、28年前の事故の真相が少しずつ明らかになり、登場人物たちの運命が複雑に絡み合う、息詰まる展開でした。特に、ウン・ドンジュが何気なく口ずさんだ「黄金庭院」が、過去の事件を紐解く鍵となる伏線は見事でした。この歌は、チャ・ピルスンにとって両親の記憶を呼び覚ますだけでなく、視聴者にも過去の出来事を想起させる効果的な演出となっています。

シン・ランスクの巧妙な嘘と隠蔽工作は、物語に更なる緊張感を与えています。サビーナを使って証拠を隠滅しようとする彼女の焦燥感は、罪の意識の裏返しであり、今後の展開を闇示しているかのようです。対照的に、真実を追い求めるチャ・ピルスンとウン・ドンジュの姿は、希望の光を感じさせます。二人が協力して真相に迫っていく過程は、今後の見どころの一つとなるでしょう。

また、吳美珠の軽率な行動とハン・ギヨンの冷静な対応は、物語に緩急を生み出し、緊張感の中にも安堵感を与えています。チン・ナミとシン・ランスクの過去の繋がりも、今後の展開に大きな影響を与えそうです。真実を知らないチン・ナミが、今後どのように物語に関わっていくのか、注目が集まります。

つづく