キメラ 第1話 あらすじ/ネタバレ

2019年夏のソウル。

正義に燃える若手刑事のチャ・ジェファンは、総合訓練場でFBI出身のIED(簡易爆発装置)専門家、ユジンによる爆発調査訓練を目の当たりにする。ユジンは、日常の化学物質から作られるIEDの脅威を警鍾を鳴らし、テロの新たな脅威として浮上していることを示唆する。

夜になると、ソウルの裏側では、秘密カジノが華やかな光に包まれながらも、闇雲が立ち込めていた。突如其来のできごとで、カジノの客が帰路につく途中、車の座席に置かれた精巧なライターを発見する。不注意でライターに火をつけると、車は一瞬にして火の海と化してしまう。

翌朝、警察が現場に駆けつける。班長は焼け焦げたライターを前に、表情を曇らせ、密かに隠してしまう。そして、事件を自殺に見せかけようと画策する。しかし、チャ・ジェファンは鋭い直感で現場の不自然さに気づく。車内には可燃物が残っておらず、火元の特定が困難だったのだ。法医学者の鑑定結果により、チャ・ジェファンの疑念は確信へと変わる。死者は自殺ではなかった。

捜査が進むにつれて、死者の身元が判明する。なんと、1984年に起きた京畿馬川放火殺人事件を暴いた記者、ソン・ワンギだったのだ。未解決事件となっているこの事件は、今回の爆発事件と驚くほど類価しており、不気味な共通点が見つかる。ユジンの登場が事件の転機となる。彼はライターに描かれたキメラの模様から、これが巧妙に計画された爆弾事件だと断定する。

チャ・ジェファンはソン・ワンギの生前の行動を追ううちに、高利貸しの追跡者に出くわす。そこで、ソン・ワンギが謎のカジノとその背後にいる「ドクター」と深い関わりを持っていることを知る。カジノの女はチャ・ジェファンに命の危険を警告し、監視カメラに映るぼやけた影は、さらに大きな陰謀を示唆していた。

ユジンは現場を綿密に調べ、犯人がなぜこのような隠蔽された場所で、大規模な被害をもたらさない方法を選んだのか疑問を抱く。捜査が進むにつれて、大火を引き起こす可能性のあるガスが重要な手がかりとなり、犯人はすでに最適な観測地点を選んで、すべてを掌握していることがわかる。

廃墟となった建物の窓の謎、壁に描かれたキメラの絵は、チャ・ジェファンを巧妙に仕掛けられた罠へと導く。そこで彼は黒ずくめの男たちに襲撃されるが、必死に追いかけても逃げられてしまう。405号室に戻ったチャ・ジェファンは、自分が緻密に設計された死のゲームに巻き込まれていることに気づく。空気中の酸素濃度と可燃物が緻命的な組み合わせを作り出していたのだ。

危機的状況の中、ユジンとのビデオ通話で真実が明らかになる。チャ・ジェファンは自分が絶体絶命の状況にいることを悟る。迫り来る爆発に直面し、彼は窓から飛び降りる決断をする。幸運にも、階下にいたハン班長の車がクッションとなり、危機一髪で命拾いする。病院でチャ・ジェファンの母は心配そうに様子を見守る中、ハン班長はチャ・ジェファンを家に送る途中でジュンヨプと遭遇する。2人の再会は意外さと複雑な思いが交錯する。

この夜、ソウルの空の下で、正義と悪の戦いは始まったばかりだった。チャ・ジェファンとユジンの協力は、闇に隠された真実を徐々に解き明かし、「キメラ事件」をはじめとする未解決の謎に答えを探していく。

第1話の感想

キメラの第1話は、緊迫感と謎に満ちた展開で、視聴者を一気に物語の世界に引き込むことに成功しています。正義感溢れるチャ・ジェファンと、冷静沈著なユジンのコンビは、相性が良く、今後の活躍が期待されます。

特に印象に残ったのは、チャ・ジェファンが廃墟の建物に閉じ込められ、死の危機に瀕するシーンです。緊迫した空気感と、チャ・ジェファンの必死の脱出劇は、手に汗握る展開で、視聴者を釘付けにしました。

また、1984年に起きた京畿馬川放火殺人事件と、現在の爆発事件の関連性も気になるところです。果たして、事件の真相は何なのか、チャ・ジェファンとユジンは事件を解決することができるのか、今後の展開が楽しみです。

つづく